PHOTO MEMO by FES

写真についての個人的メモ

青い池

写真についての個人的なメモです!

秋と冬の狭間で 2 読み解き

 「秋と冬の狭間で」ということで、青い池の写真を掲載しました。夏も撮らなく、ライトアップも撮らなくなりましたが、まだ紅葉が残っていて、湖面に雪が降り積る前までが自分にとって最適な状態と思っています。

 017A7920-2

 できれば紅葉が残っている降雪時、湖面に白い雪綿と青さがあるのが最高級ではと思うのです。青い池の諸相の中でも、そうしたものに出会えればいいでしょうか。

 諸相については述べましたが、「相」というのは、木に目を近づけて「よく見る」というのが語源で、さらによく調べるというようなことも付け加わったのだと考えます。従って、視覚はもちろんのこと、触れたり、味わったり、嗅いだり、耳を近づけたりと五感を使う訳です。また、情報を調べるというのもありでしょう。そうすれば、五感だけではない知識という相も加わってきます。経験で言えば、この青い池とは10年近い付き合いで、周囲の状況とともにその変化を見てきました。つまり、相というのは、五感に知識、経験などが総合されたものだと考えます。


 <不死と再生の象徴 一つの解釈 写真の読み解き>

 青い池については、数年前に大風が来て堰が決壊して、倒木という事態も起こりました。これから立ち枯れの本数が少なくなっていくことが予想され、記録のためにも撮る必要があるかなぁ、程度の認識でいました。しかし、諸相・非相などを軸としてあらためて青い池を考えてみました。

・青い池の主題 立ち枯れと青い湖水は、死(あるいは屍骸)と死、青は、立ち枯れへの餞(はなむけ)の色でもあること。死してなお木肌を見せ、立っているのです。なんと気丈な姿でしょうか。死してなお生きているかのような凛々しさを感じます。そして、それを称えるのが「青」という色彩です。赤でもなく、黄色でも緑でもない青です。青は希望や冷静、神秘などの象徴として用いられることが多いとのことですが、「希望」としての餞(はなむけ)でもあるようで、死してもなお生きるという神秘さを与えているのではないでしょうか。

・こうしたことに、ある種の「美」「美学」を見いだせないでしょうか。また、古代エジプトから流れる「不死」への願望です。あるいは、死して残す美しさから「再生」への願望もあるかも知れません。これがこの池を見て、「美しい!」「綺麗!」と言わしめる根源的なものかも知れません。私は使い古した綺麗よりも、「清麗」がいいと選びました。不死が清麗とは似合いませんが、けなげさやはかなさが含まれているのかも知れません。

・ケント白石氏の世界に名だたる青い池は、上の写真とは違って、背景の木々はありません。従って、シンプルですし、私のこのような解釈がひょっとして西欧に受け止められたからとも考えています。不死と再生(復活)はキリスト教にも近いものであるからです。死した物が再生するかのように、染みいる青さの中、白い(永遠の象徴)降雪が美しく舞うというのが語られている写真となるのです。

 さて、私のは紅葉の木々が背景にあります。余分と言えば余分です。まあ、季節の狭間を表すならば紅葉は不可欠という理屈にもなりますが、深く(こじつければ?)、下記のようなことも考えさるのです。

<紅葉の木と立ち枯れ、降雪、湖水> 

 それは端的に生と死が対峙している光景です。紅葉もまた生の諸相の1つ、季節の流れによる生の変化です。降雪もまた季節・時の変化、気体・液体・個体の変化です。
 湖水も雪も水であり、水は木の体内をめぐり、命を支える1つの要素ですし、立ち枯れを見るとき、死んではいてもその水を含むことによって、倒木から存えているかも知れないのです。

 こうした変化をどう受け止めるのでしょうか。仏教では無常という言葉で言い表されます。一般的には「はかなさ」「むなしさ」を連想させる言葉ですが、「わび・さび」としてそこに美を感じたのが日本人でしょうか。それに悲観的にならずに、そこに美を感じそれを受容することで、諦観よりも現実的な生を見出すということなのかも知れません。同じように見えても、常に変化していくのがこの世界であること。そこに変わることを拒んだりすることなく、避けることなく受け入れ、時の流れに任せること。迷いも変化の1つであり成長という再生の機会かも知れません。悩むときは悩み、もがく時はもがく。嬉しい時は笑い、悲しい時は泣く。これが偽りなき人の心だということです。
 この先となると、まさしく宗教の領域となりますのでこれまでですが、たとえ諦めとしても、善くは生きたい、何かへの努力はできるのも人間だと思います(性善説的)。それを少しでも行いながら、「ケセラセラ」「Let it be」という楽観的な気持ちで過ごし、生をまっとうするのが最善だと思うのです。


 <結論> 

 自然の理にそって変化し、生と死が活きているというのが「降雪の青い池」と解釈します。さらにそれらを結びつける水の存在を考えると、自分もまた自然の理の中で生き死んでゆく身であるというような一体感を持つ時に、そうした自然と同化し、「美しく清麗な光景」と感じ、自分もそれに抱擁されるような心境に至るのではないでしょうか。
 そこに宗教とは厳格に言えないものを感じるとすれば、自然に魅入るアニミズム的な心境でしょう。
小鳥のさえずりや風の音を雑音として認識する西洋の人々というのをある本で読みましたが、私たちの文化では俳句、短歌、文学で叙情的なものとして認識されるとのことです。大いなる自然もまた一体感のあるもの、包み込んでくれるものとしてあるようです。これは、この国土に1万7000年前から文化を作りあげてきた古の縄文人達のDNAが残っているかもしれません(これも知識です)。こうしてみると、自然は癒しだけではないものを与えてくれているのだと、また深掘りしたくなります。

 秋と冬の狭間の中で、このようなことを考えたのが、この光景でした。そして、一体感とすれば、より明るく雪も強調されるだろうということにもならないだろうか。と、違うショットを現像してみました。

017A7927

降雪 秋と冬の狭間で

 <今年初の雪撮影>
 先週は平地にも降雪があったのですが、所用があって無撮影でした。そして、昨日は…。
  
 この雨が雪に変わるのを期待して、やや遅い早朝に出かける。暗い中に降雪場所についても光量が決定的に不足するので撮影には不向きと考えたからです。

 美瑛市街に入っても雨。そうなれば向かうところは山方面である。ビルケの森では雪が降っていたが、降雪量と明るさは不十分と判断して1時間ほど様子見する。

 ビルケの森駐車場には、キャンピングカー1台に、2台の乗用車。まだ舗装道路は暖かくて積雪には至らないが、笹や低木には雪が載ってきて久々の雪景色が新鮮に見える。


 青い池には4人ほど先客が。恒例のライトアップ準備のためのコードやちょっとした台がヤグラの上にあって、午前7時を過ぎる頃には、ライトアップ設置の作業員4、5名がやってきた。

 まだ落葉も多くはないので、湖面は綺麗な方である。久々に見ると、立ち枯れの木々がやけに近くにあると錯覚する。風も弱くて、雪粒がつくる波紋がわずかに見えるほど、静的なイメージにあう状況となりました。

017A7920

 もう1段回、淡くしてみるとこんな感じです。(30インチモニタで現像しています。画面が小さいと色が濃く出るので、こちらの方がいいかも知れません。)

017A7920-2
 
 今年も青い池は、台風もなく倒木はなかったようで、ひとまずは安心です。真夏の青い池もいいですが、それよりも紅葉が湖面の色を引き立たせます。そして、それ以上に、紅葉に積雪、降雪が入った光景が好みです。これからは、紅葉も終わって湖面が落ち葉で乱れますので、それを覆い隠すようなジャーベット状態から湖面が完全凍結する前まで、湖面に模様ができるのが楽しみです。とはいえ、駐車場が有料なので、ちょうどいい時期にタイミングよく撮影できるかが問題です。

 さてもう1枚は、降雪にポイントを当てて、少しカリッとしたものです。
017A7927

 撮影が終わって見ると、カメラも三脚もカメラバッグ、服もすっかり濡れていました。非常に溶けやすいのが今頃の雪です。気温の低下とともに、降雪と溶解が繰り返されていくうちに地面や水面が凍り付き、ついに溶けなくなる状態となって降り積もってくるのです。 

久々の青い池 2

 青い池は、光の関係で青と緑の間の微妙な色合いを見せます。また、雲のあるなしでの水面の反射にも関わります。どちらかと言うと、薄曇りで太陽光が弱い方がいいですし、日中よりも早朝がいいのではないかと思います。

 前回は、望遠系での部分的な青い池の水面写真です。途中から枝に積もった雪が落下して波紋を作っていたので少し粘っていました。
 全景になると空の明るさが入って水面の色が薄くなりますので、滅多に空は入れません。下写真は5月3日のものですが、明るい青がもっと光って白っぽくなります。こんな天気の方がいい感じの青さが出るようです。こんな光景を見ると本当に季節が逆戻りした感じです。

017A7455

 この後、望岳台はどうかと向かいましたが、如何せん夏タイヤなので諦めて、これも久々の白髭の滝を撮影してきました。

030A0993

久々の青い池 1

 5月3日寒い寒いと感じていたら、山間部は降雪とのことで美瑛の奥に行ってみました。柳の芽や畑の積雪、久々の青い池、白髭の滝と季節逆戻りの光景でした。ビルケの森の道の駅には雪景色の中にテント一張り、青い池駐車場には30台ほどの車で、少々賑わっていたのでしょうか。

 先月終わりに白銀や青い池が清掃されたと言うことで行ってみたのです。通路や池周りの枯れ枝などが綺麗になくなっていましたが、久々に見る枯れ木は一段と寂しさを漂わせていたという印象です。

030A1062

030A1068

030A1082

 3枚目の写真は、枝の積雪が落ちて波紋を作り、さらに落下してできた飛沫をとらえたものです。降雪の様子もあり、珍しい光景でしょうか。青い池をミクロ的に捉えるのも面白いです。  

青い池ライトアップ 2

 今回は同じ構図で、光の変化が見える写真を紹介します。

 約10分ほどのサイクルで一定の照明パターンが繰り返されます。どこが始まりかはわかりませんが、前回紹介したブルーのスポットライトが現れる時や、入口付近からの逆光による影ができる時を始まりとおさえて、気に入った箇所で撮影するといいかもしれません。

 私の場合は長時間露光ですので、照明の色の違いがある時には重なりあいますので、見た目とは違った画像になることがほとんどです。見た目を撮影する場合は、ISO感度をあげてもいいかもしれませんが、画像の荒れ具合を考えると400〜800(L判など小さければもっと上でも構いませんが)までです。これに絞りを開ければほんの2、3秒というのも可能にはなります。

まずはブルーから…
017A5218

そして、パープル
017A5216

これは、混ざっています
(黄金色的なものも見えましたが、もっと露光時間を短くすればいいですね)
017A5217

 最後は、ピントの話です。暗い中での撮影ですし、降雪時は雪にピントが会うこともあり、AFは有効ではありませんので、フォーカスはマニュアルが原則です。ピントを置く立ち枯れの木を決めて、丁寧に合わせてから撮影ということになります。もちろん、暗い中では合わせにくいですので、照明が明るい時に合わせるわけです。これが済めば、あとは照明のタイミングでシャッターをきっていくことになります。


青い池ライトアップ

39

 イルミネーション・ライン (青い池 ライトアップ)

 青い池のライトアップが始まって、やっと撮影に行ってきました。ほぼ氷結状態で少し雪がのっている状況でした。今年の特徴は上の写真のように「ストライプ」的なものでした。左上は通路からの照明で林の幹が水面・氷面に映る演出です。右上はスポット的なライトがリズムを奏でるような感じです。左下は、駐車場から青い池への通路奥の林にあるもので、逆光と幹のシルエットが楽しめるものです。(これは少し絞りすぎて光条が汚くなってしまいました) 右下は、右上と同じような際の別の場所からの撮影です。幹への光の反射が氷面に写っています。今後積雪が考えられますので、これは結構貴重な1枚になりそうです。

 さて、上の写真撮影のあとに降雪がきました。そうなるとどこの場所でよく降雪光景が撮影しやすいか、これまた移動しながらの撮影になります。

 今年は多いかなぁと思ったのは「フラッシュ」です。手持ちの方はもちろんですが、一眼・三脚の方もフラッシュを使って撮影していました。私は長時間露光で雪の流れを撮るのですが、その光が邪魔にならないかと心配しながら撮影しました。現像して見ると案の定、小さな点が写っていたり、流れる雪との予期せぬ合作も出来上がっていました。20〜30秒の長時間露光ですので、ライトアップの光の変化や、どの時点でのフラッシュかで、状況が変わってきます。私がフラッシュを使うなら、カメラにはつけずに手持ちで発光させた方が面白いかと思いました。充電が早ければ2度3度と発光できますので、発光回数とタイミングなどで楽しめるでしょう。


017A5184

 降雪のイルミネーション

青い池 結氷

 現在、旭川は雨。せっかく凍りかけた青い池も溶けただろうか。


017A5070


017A5082

 結氷しつつある青い池

 2枚とも同日撮影ですが、光の当たり方によって色が変わります。また、方角や画角によっても違ってくるようです。2枚目は、薄雲からの朝光が写り込んでいるものです。両写真とも、結氷の仕方に違いがあってからか、模様が違います。細いブツブツなのは、シャーベット状から凍ったもので、多角形の集まったものは、水が徐々に凍ったものと考えています。

 青い池の防護策の上にも手製の雪だるまが3つほど飾ってありました。水曜日から来週いっぱいにかけて、雪マークだらけの天気予報ですので、完全結氷から積雪の青い池となるかもしれません。

冬へ向かう「青い池」

 青い池のライトアップが始まったようですが、まだ行っていません。雪が降っていないことや、枝の雪も溶けてしまったからです。

 私のお気に入りの一つは、水面に雪模様がある時期。水面が完全凍結する前です。青い水と白い模様の対比が面白いと思っています。もちろん、そうなるとライトアップの色も効果的になってくると思っているのです。

ホワイトアイランド



 今年の照明の位置が少し違っているようです。今年はライトアップ時期の通路に、池を取り巻く林の上くらいの高さで、2箇所に大きな照明があります。おそらくは、降雪時の雪を照らすものと思われます。今までも池淵の照明で上を照らすものがあったようですが、より広範囲に降雪を捉えることができるのではないでしょうか。

 今年の開催は3月31日まで。現地に簡易トイレはありませんので、2km手前のビルケの森のトイレを利用することをおすすめします。

 雪模様は来週からのようです。しばらく振り続けると、水も冷えてきて、降った雪が溶けきれずにシャーベット状になり、緩やかに凍結状態となっていって、白い雪が降り積もって行くのではないかと思います。



017A4360

 今年の 降雪青い池


 

降雪青池2

 北海道は大雪をもたらした台風21号。昨年の台風による被害で度々放映された南富良野町では19cmも降ったようです。旭川市街でも夜から降った雪は5cmほどありました。前日に冬タイヤを履き替えたので、勇んで早起きし、曇り空の中2度目の青い池に向かいました。到着したものの雪の気配がなく、しばらく車の中で待機して撮りました。

 青い池はすでにライトアップの機器も設置されてはいましたが、夏季間の通路が使えます。入り口付近の浅い箇所ではうっすらとシャーベット状となっていました。

017A4332

 今回も降雪をどう青い池の中で現像することができるのかということで練習しています。やはり、白い雪には背景は暗い方がいいということですが、背景は湖面の青しかないので、色の濃いところを見つけて撮影しています。色彩的には湖面の青さもあって、降ってくる雪には青みが加わってきます。それを白にするのは今の所は難しいです(雪の1つ1つのラインを補正ブラシでなぞる方法ですが、超根気のいることでしょう)。実際的に「雪は白」という観念で見ているかもしれません。以前にも書きましたが、白雪の中では青い影ができるので、青い湖面の色もあって青い光が雪を照らしていることも考えられるからです。

 そんな中、下のような少し明るくした作品を作ってみました。これでも雪がたくさん降ってる感じが出せそうな気もしています。だたし、これはまだ枝の雪が青みを帯びているのを修正しなくてはなりません。私のモニターは調整していますが、普通のPCモニターだともっと青く見えるかもしれません。
 

017A4354


 

降雪青池

017A4243

 青い池に雪が降る 10月18日


 昨夜からの雪で野原に雪が積もった美瑛。初雪です。
 旭川も18日前夜から雪が降りましたが、朝起きて見ると旭川市街の積雪もない曇り空の下を走って、美瑛での久々の雪景色を味わいました。何箇所かの雪景色を巡ってから、降雪の気配を感じて、より寒い青い池へと向かったのが運よく当たって、降雪の青い池を撮影しました。

 「青い池」はいろいろな青さを見せる池です。もちろん日本人としての青ですから、緑色も入りますが、今回はやや群青色で、やや暗い感じです。降雪の様子は大きくして見ないと見えないでしょうか。降る雪は白いのですが、青い池の色が映って水色のようになっています。

 もっと空のような青の水面を撮ってみたいものですが、どんな空の条件がいるのでしょうね。滅多にない青空が見える中での降雪という予想を立てているのですが、どうでしょうか。


017A4264

 紅葉とのコラボ 雪がやんだので待つ間に撮影

017A4238

 樹影と降雪

 樹影の多いところを選びました。昨年の台風で河川が氾濫した関係で老木が流され、混んだ場所も少なくなった感じがします。ここもいつまで見られるのでしょうか。フッと思ってしまいました。

 撮影に行った18日、青い池にはコンテナ車やワゴン車がきていて機材を置いている様子が見られました。第4回目のライトアップ・イルミネーションの準備が始まったようです。
記事検索