
私の場合は、独裁的政治や主義思想、大国の経済的な覇権主義への疑惑にもつながるものになっています。さらに、これからの日本への不安や危惧へともつながっています。
さて、古代人シリーズが中途でしたので続けます。
<縄文の最高信仰は蛇?>


これは何を意味するかというと、「蛇信仰」のようなものです。これは世界中にあるらしく、「再生」を意味するとか、「不死」、あるいは、男性性器に似ていることから「生命力」を象徴するものとして崇められていていたようです。マムシという蛇がいますが、マムシというのは、毒もあり非常に危険ですが、それだけに自然の力の強さも表していて、最強の虫として「真虫」と名付けられたものとも言われています。
縄文土器製作のセミナーでは、底を作ってから、紐状の粘土を巻きつけていくのを見ると、蛇のとぐろを広げたように作っています。土器の製作工程自体に蛇を宿すような感じがします。そもそも、「縄文」という縄自体が、からまった蛇ではないかとイメージすれば、その文様をつけることも大きな意味があるのだと感じてしまいます。
縄文時代の寿命は30歳ほどだったと言います。また、妊婦や乳児の死亡率も高かったと考えられています。男性の体が筋肉質になるのが中学生頃でしょうから、死ぬまでは15、6年しかないことになります。従って、ムラでは死者が多かったかもしれません。そうなれば、当時の人々の願いは、死者が出れば、再び生まれ変わってきて欲しいという「再生」が望まれたことだろうと思いますし、「長寿」も願っただろうと思います。その意味で、縄文土器自体がそうした願いが凝縮されたものではないかとも思われます。それで、食べ物を煮炊きしたのですから、そうした願いが込められていたのが食事ということになります。

ところが、この縄文土器は、弥生時代には全くなくなってしまうのです。装飾性の豊かなものがなくなってしまうのです。蛇信仰がなくなのでしょうか。縄文時代よりも、炭を使った高温の焼き入れのために、薄手の肉厚になった土器ということで、縄文のような凹凸のある文様や装飾ができにくくなったという理由が考えられるのですが……。