PHOTO MEMO by FES

写真についての個人的メモ

大雪山連峰

写真についての個人的なメモです!

Golden Mist

 久々の黄金色の霧というか、光景です。


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 手前の丘のシルエットと大雪山連峰がシルエット風でいい感じでした。これは日の出直後で、実際は写真では表せないように眩しい光景です。望遠レンズではないと、太陽の直射光が入りレンズフレアーがたくさん出るかもしれません。この後は太陽高度が上がってきて霧も薄くなり、白い光線へと変化してきます。


 前にも書きましたが、ホワイトバランスはオートでもなく、太陽でもありません。ケルビン値で細かく調整して肉眼に近いものを心がけています。簡易の計測値では、未明の7000台から徐々に6000台へと変化してきます。

チョイス (選択)

 フォトジェニックな光景に会えたとき、見つけたときに、どうフレーミングするか、画角はどうするか、構図的な要素があるかなどと考えます。そして、チョイスされたものを撮影します。さらに、自宅に戻って現像するときにも同じようなモチーフで撮ったグループの中でも、自分なりにいいものをチョイスします。今回は、これについてです。

 前回の朝焼けの2枚の件。これらはアングルをかえ、フレームをかえて撮影した20カット以上のなかからの2枚です。なぜ、この2枚がチョイスされ、他のはだめだったのか、少し考えてみたいと思います。しかしながら、撮影時からアングルやフレーミングがあるので、撮影時のことにも触れなければなりません。

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 ロケーション的には写真右が坂道で、ロールとの距離が近いこと。従って、道路脇の草や道路が入る可能性のある場所です。坂の下側では笠雲のかかった大雪山が見えないこと。十勝岳は入っても人工物が入ること、と言った状況です。従って、麦畑を広く撮れないことになります。また、オプタテシケ山というのもありますが、ロールの配置がイマイチでした。ボツになったものには、広さが感じられないもの、逆に広すぎて余計なものが入ったものがあります。画角が問題ということです。

 被写体の要素としては、ロール、大雪山の笠雲、夕焼け雲、そして、霧も入るという狙いです。朝焼け雲という自然現象と山、ロールの位置というのは動かせませんので、画角とアングル、フレーミングで工夫するしかありません。

・ロールの数や間隔をどうするのか。これは結構悩みますが、とりあえず撮影しました。。あるいは1つとした場合にどの位置に置くのかもです。 
・朝焼け雲も長さの違った幾筋もがあり、どこで区切るのか。大雪山の位置関係でどうフレームに入れるのか。

 などなど、解釈のための言葉にならいような自問自答を繰り返して撮影したものを現像でチョイスしていくのです。

 それでチョイスされたのが、上の2枚ということです。ロールのチョイスでは、上写真のような間のあるものと1個のロールがチョイス。ロールが複数のものは、面積的なものでやや同じぐらいか、右側の方が斜面の関係でも重そうな感じのものをチョイスしました。さらに、大雪山と笠雲が左側にあることからバランスや視線の移動でいい感じかと感じました。

 1個のロールのものは、始めから中央は考えませんでした。従って、縦位置3分の1分割です。しかも、大雪山連峰が左に向かって山の面積が増えるので、ロール配置は左側にしました。また、山が背景となるので、山の中に入れるのか、空部分も入れるのかなどが問題となります。そして、山のどこにするのかです。結論は上の写真ですが、山の中央に入れるというのもありでしょうが、これも笠雲の中央には不釣り合いと考えました。

 初めの写真では、ロールの大小によって麦畑の遠近感がわかります。そして、小さいロールの横には笠雲があり、さらに横に伸びたようないく筋もの朝焼けの雲たちという配置となります。構図的には大きいロールやトラクターの轍が左斜め上へと伸びて、山頂の笠雲と稜線、さらに4筋の雲へというラインが考えられます。
 1個ロールの場合は、丘とロールが暗く平面的ですので、朝焼けが主役です。ロールと丘がおもしい形の額縁の下という感じで表現してみました。

 そうなると、上の写真のロールと丘も少し暗くするとどうなるかも、試したいところです。 

  さて、こうした撮影や現像はほとんど無言の中で行うものでしょう。しかし、無言とは言え、思考は停止していません。むしろ、活性化して様々なことを考え、判断することの繰り返しでしょう。そこで、このように少しでも思い出して文字化することで、より思考、判断が鮮明になることと思うのです。そして、現像でチョイスすることで、自分にとって撮影時でのより適切な思考・判断を促すのではないかと確信しているのです。

ブルーアワー

 雲もなくまったくの快晴の夜明けというのは少々味気ないですが、赤みが帯び始めて濃くなり暗い空を青にかわっていくさまは、ほのぼのとした気持ちになれます。薄い靄が大雪山・十勝岳連峰の裾野に漂っていましたが、太陽がでてくると眩しさばかりです。霧があると日の出後も楽しむ時間はあるのですが、こんな晴天だと太陽の強い光で、東の山々はまるで光のカーテンがかかって薄い存在となります
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 一番高い山が旭岳。2291mである。そして、特徴的なオプタテシケ山を中央においた景色。

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 今は旭岳とこのオプタテシケ山の中間あたりから太陽が昇ってくる時期(見る場所で違う)。これからは旭岳にだんだんと寄ってくることになります。これらの写真は4時20分頃です。気象台の日の出時刻は、山の地形等を考慮しない理論上の地平線を想定しているようで、この日は4時34分日の出でしたが、実際に山の稜線から顔を覗かせるのは10数分後となります。

残秋 その1

 もう11月の声。いよいよ根雪になって本格的な冬の到来する月です。今夜も3度目の雪が降っています。

 さて、過日は3日間にわたる写真ツアーに参加して、久しぶりに写真三昧の日を送りました。晴天の中、冠雪した大雪山と十勝岳の両連峰を眺めつつ、美瑛、東川、旭川、中富良野、富良野と巡りました。

 降雪も2回ほどあって紅葉の盛りが過ぎたとはいえ、カラマツの黄金色の綺麗なのが印象的でした。

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 美瑛の丘

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 カラマツを前景に冠雪した大雪山連峰

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 夕陽のカラマツ

 いたるところカラマツの紅葉が目につきました。上2つのものは日中のものですが、下1枚は日没間近のもので、夕陽の赤い光に照らされて濃いオレンジ色になっていました。









 

8月の霧

葉月霧景

 葉月霧景  北海道の屋根 大雪山連峰の日の出前

 久々の美瑛朝詣。
 今日は30℃越えの気温予想と,前日が祝日だったことからの早寝での3時起き。久々の日の出詣でというところです。ようやく日の出時刻も4時半を過ぎてきて,到着しても日の出までは少々余裕があると頃となったこともあります。薄暗い中での出発後は霧には気づかずにいましたが,美瑛市街に入る前あたりから霧の発生に気づき,予定変更をしての霧撮影としました。気温の高い日が続いていましたし,空気中の水分は十分とあって,霧発生となったかと思います。 日の出後の木々がつくる光芒や白虹にも期待しました。この写真の時点では,写真右側は完全に霧の中で遠目に山々が見えるという状況でした。従って,ここで少し時間をとって,霧が弱まってから移動しての本格撮影と思っていましたが,日の出が近づくに従って急速に消えだしていきました。まさしく霧散していくのです。少々霧の多い地点まで追いかけてみましたが,今度は多すぎて山々も見えなくなるということで,違う丘にいって眺めると,そこだけが霧に包まれているという様子でした。霧の発生や流れ方,溜まり方というのは,予想以上に難しいと思いました。日中の気温が高めでも,朝夕少々涼しくなった北海道。そして,美瑛を含む上川盆地,ということで,これから霧発生も多くなってくるかもしれません。

 

千載一遇

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 初めて見る自然の妙
 
 小雨が続いた後の晴天予報は晴天で、朝霧の発生を想像させるということで、3時起床で出かけました。日の出前は朝霧が少なく2箇所ほど移動している間に、富良野側から霧が流れ込んできました。そして、渦を巻くような雲に、太陽が入り込んでくるような光景を目にしたのです。
 何もないような美瑛の丘や山々に、このような珍しい光景と出会ったことで、撮影が修行のようだと言ったプロの言葉が思い出されます。日常の中にこそ、非日常が突然訪れるのだと痛感しました。

 いつもの通りマイナス1/3アンダーから1。WBは太陽から日陰、曇天へと設定を変え、ハーフNDも使いながらの撮影です。
 
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