

本日も雲で遅れた日の出となりましたが,期待したところには強い光はきませんでした。
日々の撮影紹介のようなことが続きましたので,少々「写真考」を。



写真は現実の被写体とは無関係にある訳ではなく,その被写体に拘束されているという「記録性」がつきまとうように思います。絵画ならば,初めからハンドメイドで創り出さなければなりませんが,写真の場合は,被写体の前に立ちパシャっと撮ることから始まります。
さらにその記録性については,自然風景写真では,どんな天候状況や自然現象の下なのか,光の当たり方はどうなのかなど,状況の選択(出会い)という重要なものがあります。自然風景では,人々があまり目にしない「非日常的な光景=非日常性」が重要だといいます。報道写真での「決定的な瞬間」というのと同じような意味でしょうか。
こうなると,「非日常的な光景を記録する」とまとまるようですが,そもそもが現実を写すということからの 「記録性」と,より珍しく鑑賞に堪えられるという自然風景写真での「非日常性」を分けておきたいと思います。 ※ この非日常性の狭い意味では個人的な経験上のものも大いに含まれるかと思いますし,多くの人たちの日常性にあっても見過ごされたもの,ということも含まれてくるでしょうか。
あとは,現実を写すとはいえ,一部が切り取られるということで「空間的な断片」と,一瞬の出来事を捉えるということでの「時間的な断片」という「断片性」があるかと思います。これについてはもっと細かく言うと,焦点距離(画角)やアングルといった切り取り方も含まれてくるかと思います。これがあることで,個人個人の切り取り方があるのだと思います。

これら記録性・断片性・非日常性から,何かでてこないのかと思っています。この先は,またの機会ということに。