PHOTO MEMO by FES

写真についての個人的メモ

フレーミング

写真についての個人的なメモです!

チョイス (選択)

 フォトジェニックな光景に会えたとき、見つけたときに、どうフレーミングするか、画角はどうするか、構図的な要素があるかなどと考えます。そして、チョイスされたものを撮影します。さらに、自宅に戻って現像するときにも同じようなモチーフで撮ったグループの中でも、自分なりにいいものをチョイスします。今回は、これについてです。

 前回の朝焼けの2枚の件。これらはアングルをかえ、フレームをかえて撮影した20カット以上のなかからの2枚です。なぜ、この2枚がチョイスされ、他のはだめだったのか、少し考えてみたいと思います。しかしながら、撮影時からアングルやフレーミングがあるので、撮影時のことにも触れなければなりません。

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 ロケーション的には写真右が坂道で、ロールとの距離が近いこと。従って、道路脇の草や道路が入る可能性のある場所です。坂の下側では笠雲のかかった大雪山が見えないこと。十勝岳は入っても人工物が入ること、と言った状況です。従って、麦畑を広く撮れないことになります。また、オプタテシケ山というのもありますが、ロールの配置がイマイチでした。ボツになったものには、広さが感じられないもの、逆に広すぎて余計なものが入ったものがあります。画角が問題ということです。

 被写体の要素としては、ロール、大雪山の笠雲、夕焼け雲、そして、霧も入るという狙いです。朝焼け雲という自然現象と山、ロールの位置というのは動かせませんので、画角とアングル、フレーミングで工夫するしかありません。

・ロールの数や間隔をどうするのか。これは結構悩みますが、とりあえず撮影しました。。あるいは1つとした場合にどの位置に置くのかもです。 
・朝焼け雲も長さの違った幾筋もがあり、どこで区切るのか。大雪山の位置関係でどうフレームに入れるのか。

 などなど、解釈のための言葉にならいような自問自答を繰り返して撮影したものを現像でチョイスしていくのです。

 それでチョイスされたのが、上の2枚ということです。ロールのチョイスでは、上写真のような間のあるものと1個のロールがチョイス。ロールが複数のものは、面積的なものでやや同じぐらいか、右側の方が斜面の関係でも重そうな感じのものをチョイスしました。さらに、大雪山と笠雲が左側にあることからバランスや視線の移動でいい感じかと感じました。

 1個のロールのものは、始めから中央は考えませんでした。従って、縦位置3分の1分割です。しかも、大雪山連峰が左に向かって山の面積が増えるので、ロール配置は左側にしました。また、山が背景となるので、山の中に入れるのか、空部分も入れるのかなどが問題となります。そして、山のどこにするのかです。結論は上の写真ですが、山の中央に入れるというのもありでしょうが、これも笠雲の中央には不釣り合いと考えました。

 初めの写真では、ロールの大小によって麦畑の遠近感がわかります。そして、小さいロールの横には笠雲があり、さらに横に伸びたようないく筋もの朝焼けの雲たちという配置となります。構図的には大きいロールやトラクターの轍が左斜め上へと伸びて、山頂の笠雲と稜線、さらに4筋の雲へというラインが考えられます。
 1個ロールの場合は、丘とロールが暗く平面的ですので、朝焼けが主役です。ロールと丘がおもしい形の額縁の下という感じで表現してみました。

 そうなると、上の写真のロールと丘も少し暗くするとどうなるかも、試したいところです。 

  さて、こうした撮影や現像はほとんど無言の中で行うものでしょう。しかし、無言とは言え、思考は停止していません。むしろ、活性化して様々なことを考え、判断することの繰り返しでしょう。そこで、このように少しでも思い出して文字化することで、より思考、判断が鮮明になることと思うのです。そして、現像でチョイスすることで、自分にとって撮影時でのより適切な思考・判断を促すのではないかと確信しているのです。

フレーミング

 <切り取り・フレーミングの難しさ>
 東川写真塾での講師高橋真澄氏の作品紹介の説明や参加者作品の講評をまとめているところです。単なる行って撮ってきました!というような「状況写真」(高橋氏)という言葉が脳裏に突き刺さって離れません。

 私のような素人は,つい「余計なもの」も入れて,撮った画像の場面や状況の説明を付け加えがちであったりしてしまいます。また,画像の占める面積として主役ではないものを多く入れたりしてしまいます。撮りたいものは何なのか瞬時の吟味ができずに,肉眼では広範囲に見える光景を,ただ撮ってしまっているような感じです。
 さらに,自然あるいは田園風景にある「線の組み合わせ・色の塊」(これが重要とのこと)を見極めれずに作品としてのバランスを崩しているということも,私の写真には多くあるような感じです。雰囲気や写したいもの,雰囲気が何なのかはそれとなく伝わるのですが,ガツンとこない,ボアっとした写真という感じかと思っています(講師の直接的な講評ではなく,参加者全体からそう感じたことです)。
 
白髭紅葉

 紅葉の白髭の滝 美瑛白金温泉

冬への流れ 白髭の滝

 白髭の滝  上の写真と同じ時に撮影

 上の2つの写真は,冠雪の十勝岳と紅葉の山麓を撮影した後に,久々に立ち寄った際の撮影です。

 上の写真は,紅葉部分を滝部分よりも少なめにして「秋から冬」という感じで,下の方は滝そのもので,白い流れを雪,流れの青さを寒さという感じ撮影しました。その分,水の部分のシャープをプラスにして荒々しくしています。とはいえ,下の写真は,いつでもどの季節でも可能な写真です。従って,見た目には,上の写真の紅葉を入れた方が見栄えがあるのではないかと思います。

 そうなると,滝の落ちる水の部分をどれくらい入れるのか,省くのか。そして,紅葉部分をどれくらい入れるのか,これよりも省くのか。さらに,心惹かれた水の青さ,冷たさ,寒さからは,個人的には下の写真の水面下の岩をどこに配置するのか。流れ落ちる水・青い流れ・紅葉の3つの要素をどう画面におさめるか,青い流れが主役なので,その面積を多くしながら,どうフレーミングするのか,現場で瞬時に判断しながら,撮影しなければならないということになるかもしれません。
 現像しつつ,こうしたことも考えながら作業していると,フッと手が止まってしまいますが,こうしたことが次の撮影に生きてくるものと考えています。かといって再度同じ場所へ行くかというと,それは天候と気分次第です。具体的なフレーミングのやり直しというよりも,そうした判断がケースバイケースでできるような思考・判断パターンが必要かと思っています(時間がかかりそうです)。

    

夕焼けに立つ

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 夕空 

 美瑛は北瑛第3のセブンスターの木のある丘です。セブンスターの木は周囲にいろいろなものがあってなかなか撮りにくいので、その横の白樺や丘の中にあるこの木を撮影するのが多いです。今回は、マイルドセブンの丘の奥で夕陽を日没まで撮影しての帰り道でした。日没前の夕焼けはさほど出ていなかったのですが、ひょっとして!ということでの帰路変更ということです。マイルドセブンを降りて、親子の木。ここで低い夕焼けを確認。夕日の木を通ってセブンスターというコースです。
 麦もかなり成長し、車中からはこの木の頭しか見られませんので、一旦降りて、道路よりも少し高くなっているトラクター出入り口を何箇所か確認して撮影しました。ここの夕焼け撮影は2年ぶり。たまたま5月末にこのブログに載せたのもあります。

 今回は上空に青が残っていたので縦構図にしました。構図的には下の麦畑の暗い部分(トラクターの轍)も入れました。綺麗な写真ということではカットした方がいいかと思いますが、個人的にはこちらの方がリアリティ感があっていいかと感じています。風景写真ですが、この木を自分として見た場合の現状や憧れをも個人的には読み取れるかなと、密かに思っているからでもあります。
 
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