
夏季に移動していてキツネに出会うのは稀です。林道みたいな細い道や、車通りの少ない農道では、路上にいるのに出くわしますが、確率は極めて少ないです。そもそも、キツネを狙って、巣穴を見つけて、移動時刻ごろに撮影待機すると言う訳でもないからです。
キツネのテリトリー(縄張りというか移動範囲)は200〜300ヘクタールで、東京ドームの5、60個分ですので、出くわすのは全くの偶然でしょう。
ところが、冬になると、雪のおかげで足跡が確認できます。どの辺を歩くのか足跡でわかります。足跡をよく見ると、どの方へ向かっているのかもわかります。さらに、何度か往復している道というのもわかります。何度も歩くと硬くなって歩きやすくなるのでしょう。春先の雪解け時期になると、歩いていない場所の雪解けが早いので、キツネが何度も歩いたところが高くなっています。
餌は野ネズミなどで、雪中を移動する音を頼りに捕獲すると言われています。従って、雪中とは言え野ネズミが移動しやすいと思われる茎の硬めの植物や農作物の刈り取り後の下が有利だと知っているのか、そうした場所へ行き餌を探しているようなのです。
キツネが餌をとる前の動作は可愛いものですが、その後、ジャンプして頭から雪中に突っ込みます。
非常に面白く、見事な体さばきです。ナショジオのユーチューブで見てください。
https://www.youtube.com/watch?v=hcvPqJoRDJA

もしキツネを見つけたら……。
子ギツネだと怖さも知らないこともあってか、静かに近づいても逃げない場合が多いです。とは言っても、側にメスの親ギツネがいますので、慎重にです。もし、近寄れたら、子ギツネ同士(兄弟姉妹)が遊ぶ姿がまじかに見れます。警戒をしながらも、近寄って来るようなそぶりを見せるのは、好奇心からでしょう。これはラッキーです。10m、5m以内での接近でも、カメラ撮影もできます。独立したキツネだと出会うと必ずじっと見つめます。警戒ですね。
警戒距離は様々で、100m以上離れていても、車が止まったことに気付くようです。車から静かに降りても離れていくキツネや、人間の姿を見て警戒はしながら見ていても、カメラを構えると逃げる、ということもあります。人間から食べ物をもらった経験のあるキツネは、警戒しながらもウロウロしたり、チョコンと座ったり、時にはあくびをするのを見せてくれます。これもラッキーです。
ファースト・コンタクトと試みるには、細心の注意、静かにゆっくりとした人間の動きが必要だと思っています。さらに、ある程度近づけるためには、何回かのコンタクトが必要かと思っています。「驚かせない」「危害は加えない」「邪魔はしない」というような安心感とか「慣れ」です。
おそらく、車や人の違いは理解できるのではないかと思うのです。それでも、慎重に動くことが必要です。「前にあった私だよ。」っと思い出させるような感覚で動きます。

キツネの詳細については、面白い日本の昔話もある Pet Pedia を見てください。
https://petpedia.net/article/553/fox
