PHOTO MEMO by FES

写真についての個人的メモ

ケルビン値

写真についての個人的なメモです!

霧景 1

 6月の20日頃は1年のうちで日の出が1番早い時期になります。

 過日は前夜から美瑛に入り込み車中泊して霧を撮ってきました。以前に投稿した時はもっこりとした濃い霧でしたが、今回は淡く広範にわたる霧という感じでした。淡い霧で幾筋も流れて、光の加減での変化が十分に楽しめた撮影でした。

 特に今回は、日の出後に一部の場所だけに朱色に染まった霧というのも発見することができました。

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 ご覧のようにおよそ200m程度の幅で朱色に光る霧というものです。立ち位置を変えて撮りましたが、どうも太陽と私の延長線上に見られるようでした。どうして、こんなことが、と思いましたが不明です。


 【おさらい 太陽光の変化】  太陽の光は時間帯によって変化します。太陽光の色の変化は下図のようです。
スクリーンショット 2021-06-24 13.08.28スクリーンショット 2021-06-24 13.23.57


 数値はケルビン値です。赤はろうそくや白熱灯の光で、青いのはいわゆる蛍光灯の光です。日の出前の空が明るむのは漆黒から青になり、朝焼けがはじまります。それからどんどんと変化して白色となり、やがて青い空にように青さが増していき、その後、これらの逆となって(上図の色変化)
漆黒の夜となります。風景が時間と共に変わるゴールデンアワーのいいところは、朝焼けからのオレンジから黄色への変化です。さらにこれに霧の濃淡が加わってくれば、二度とないような光景となるわけです。
 
 先ほどの一部だけ朱色という現象は不可解です。同じケルビン値で光っているのですから、一部だけというのは霧が影響しているのかも知れません。
 
 さらに、光は虹のように7色(実際にはその途中のグラデーション的な色もあり無数)とされますが、レンズやそのコーティングを通すので、画像的には緑色や紫といった部分も現れることがあります。全体的な色相調整してもなかなか消えないこともありますので、頭痛のたねです。

美瑛ブルー

 あまり寒くもないのにブルーの影が現れていました。こうしてみると、やはり晴天の方がいい色を見ることができます。この後、夕陽に染まっていけば、冬の最高の色彩の変化を見ることができるのにと残念がっています。

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 冬のホワイトバランスは、ケルビン値(色温度)でやっています。既定の「太陽」や「曇り」ではなかなか「雪の白」が写せないからです。ところが日の出や日没前でもかなり色温度が変化しますので、シャッターチャンス前には試し撮りしてある程度合わせています。
 ケルビン値については、以前に記載してあります。人間の肉眼のホワイトバランスはカメラよりも優れているので、それを細かく補うのがケルビン値です。スマホ・アプリでケルビン値を計測するものもあるので、どれくらいの数値かはそれらを使うと肉眼に近いホワイトバランスにすることができます。

 RAWで撮影すれば気にしないで「オート」でもいいですが、撮影時の記録として大事だと思います。現像では、雪の色も白に拘ったり、寒さを強調するのに「青」にすることがありますが、その他に写っているものも青味がかると不自然になりますので気を付けたいところです。 

極寒の色

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 極寒の落葉松 

 「霧氷」と個人的には使いますが、樹氷でもいいのかもしれません。この日は、車の温度計ではマイナス19℃でした。今日も、マイナス9℃で少し霧氷がありましたので、この付近から霧氷が発生するものと思います。もちろん、空気中の水蒸気の量にもよるかと思います。

 現像では、落葉松の黄葉色も混じったもの、影の部分の青味、はたまた、印象としての白さとあり、そのバランスが難しいところでした。元データは、撮影時のホワイトバランスも5400Kと少し高めでしたので、朝焼けの色が残っているものでした。これはこれで綺麗なのですが、寒いという感じを出すために、朝焼け色を少なくした現像にしてみました。冬景色の現像の難しさは、このあたりの白と微妙な色彩の調整でしょうか。
 
 ホワイトバランスのカメラ設定は、例の太陽マーク、曇りマークなどがありますが、ほとんどは太陽マーク使用です。K値では5200となっています。しかし、「K」設定で数値を変え、色合いなども確かめていくと、晴天(雲があっても)でも、その5200ケルビン値から、プラスマイナス200〜300の幅があるようです。まあ、これは現像時に調整できるのですから無駄といえばそれまでですが、jpeg画像での色の信頼性を高めるということで、試行しているところです。

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