PHOTO MEMO by FES

写真についての個人的メモ

キタキツネ

写真についての個人的なメモです!

Dear Little Fox

 親子3匹のキタキツネを見てから、めっきり発見回数が減りました。兄弟同士、あるいは親にジャれる姿がみられたのですが、はるか遠く。600mm望遠ではないと写真にはなりませんし、少し近づくと距離を取るためか遠くに移動してしまいました。


 今回は子ギツネです。先月のものです。これからどんどんと成長して、秋になると親ぐらいの大きさになるそうです。そうなると、子別れが始まるとのこと。それは突然に起きるそうです。母親が噛みついてきて、子ギツネにたいして警戒心や敵対心のようなものを抱くのです。当然に子ギツネは面食らうわけですが、そうした行動が続いて、子別れとなるのだそうです。せめて、それまでの期間は思い切り甘えたりしてほしいものですし、餌の捕り方、狩りの方法などをしっかり学んでほしいと願っています こんなことも思いながら写真をみると、可愛らしさも一際です。

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Dear Fox

 いることが分かるとつい様子を見に行ってしまうのがキツネです。例の水辺の狐もそうですが、まだ他にもいます。ただ、出会う時間帯があるようです。
 今回も望遠レンズですが、あれよあれよと近づいてきて、思いもよらぬ1、2mの大接近となりました。


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 体が濡れているようですが、例の水辺のキツネとは違います。畑から降りてきたのですが、朝露の草中を通っていたのでしょうか。これで何度か目の出会いとなります。すでに子育ての時期なのですが、親ギツネなのでしょうか。最後には私の前を通り過ぎて林の方に去って行きました。

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キタキツネ 2

 3月23日朝のキタキツネの続きです。 

 偽装工作(?)が成功したのでしょうか。お座りをやめて、接近するように斜め横に移動してきたのです。ようやく私の射程距離内となり撮影することができました。


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 雪面に鼻をつけるようにして聴覚に集中しています。10m以上前には低木と枯れ草があり、その下には餌があるかもしれないからでしょう。この頃になると雪面にも微かに陽の赤みが出てきていました。また、素晴らしいジャンプかと思いましたが、いなかったようです。木のそばに着くと「まだいたのかい?」とでも言うように私の方を向いてから、車道を10数m歩いて丘を下って見えなくなりました。

 移動の読みと偽装工作。もし井上プロだと、どうするのでしょうか。彼だと地面に寝転がったりして安心感を与えてジャレ合えるようにするのでしょうね。彼の著書「北国からの手紙」は面白いですよ。

 最後に、今回の写真をよく見てください。移動している脚が流れています。いつものシャッタースピード優先にするのを忘れていたのです。絞り優先F11の設定のままでした。しかし、移動していると言う感じが出てなくもないと思います。この手前に撮影したものはもっと体がクリアで、脚が流れています。と言うことは、体の移動は少なくて、脚だけを動かすような感じで、そっと近づいているのだと分かるのです。こちらの写真を選んだのは、雲の形が襲いかかるような感じがしたからです。

キタキツネ

 3月23日朝は、融雪剤散布の美瑛も降雪があって冬へ逆戻りした感じで真っ白となりました。朝焼けの雪原と思ったのですが、またキツネを見つけました。かなりの距離で、かつ撮影の先客さんもいたので少し待機。先客さんは、100-400か、150-600mmの望遠かと。
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 私はいつもの70-200mmで、こんな画像で精一杯です。おそらくいつもならこの画像の下の方へ降りてくると思われましたが、先客さんが車を移動したためかそのまま画面左へと丘を登って行きました。
先客さんも退去したので、この丘がくだる箇所へと移動し待機です。どこかで道路を渡ると判断したのです。

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 そして、この出会いでした。読みは当たったのですが、ここからです。まだ、私のレンズでの射程距離からは遠すぎるからです。このキツネもこのあとお座りをして、こちらの様子を伺っています。
 何回かはシャッターを切りましたが、見て見ぬ振りで違う方角の光景を見たり、移動して撮るふりをしたりと、いつものように、あまり凝視したりあからさまに君を狙ってるというようなことを避ける偽装工作(?)をしました。丘には朝日の赤みが見えてきていますので、面白いのが撮れるのかと期待しました。    <続く>

Hunter

 これもクリシェです。
 北海道東川町在住の井上浩輝プロが、日本人としては初のナショジオのネイチャー部門で1位を獲得した「followme」という作品に若干似通った状況です。氏のは2匹のキツネが走っていて素晴らしい躍動感あるものですが、私のは走りませんでした。というのも、氏の撮ったキツネ達はまだ親離れしない時期の小狐で遊び心が旺盛な時期のものですが、私のはすでに親から離れた成獣です。1匹での行動です。親から餌をもらえないこともあり、移動では体力の消耗を抑えているのでしょう。親離れと言いましたが、親から突然に冷たくされ、引き離され、親自身の縄張りから追い出されての自立というのがキツネの生態です。

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 以前掲載のジャンプしているキツネと同じキツネだと思われます。今回初めに目を合わせて後も、逃げなかったこと。私の眼前を横切った際も、こちらを見ることなく歩き、別れ際(?)の林に入る前にこちらを振り返りじっと見たことからという、何の根拠もない理由ですが。
 これも尾っぽの毛が変になっています。何かあったのでしょうか。ジャンプの撮影から数週間経っていて、ようやく会えたという感じです。今回は、近寄ってみましたが離れていってしまい、おそらくあの辺に出ると予想して移動。そして、ドンピシャりの撮影チャンスでした。井上氏の背景の赤は、夕陽の反射空(東)ですが、私のは朝焼けの反射となります。

 今回も偶然です。出発時には星が出ていましたが、美瑛では曇りの雪となりました。雪とは言っても細かい粒で、個人的には写真不向きと思っている状況でした。雲間が現れるかもわかりません。とは言っても、雲間待つ間、美瑛の東の丘を走り廻るのが常です。そして、朝食がてらサンドイッチを頬張る休憩場所に選んだのが、キツネに会った場所ということです。

 キツネを撮るのだったら都会の森や林のある公園がいいと言われます。餌に当たる確率が都会の方があることを知ると都会に移動範囲をのばすのだそうで、安全に身を隠して休んだりできる公園の方が、出会える確率が高いということだそうです。

 今回もクリシェですが、個人的には1つの記念作。ある写真家の作品に近づけたのですから‥‥。さらに、このキツネが振り向いてこちらを見たときに、「ああ、撮らせてくれたんだ。」と感じさせたこともあります。このような積み上げの中で、自分なりの作品作りも狙っていければ最高の趣味となるでしょう。 

クリシェ 続編

 曇りの予報があっても、雲が薄くなったり、雲間の青空に出会うことがある。雲の厚さによっては、白い太陽からオレンジがかった太陽を見ることができるし、雲間から光が差し込めば、影と日向が移り変わる雪原や丘を見ることができます。とにかく出掛けないと分からない。先月の「クリシェ」の記事の場所では光条が見えたが、今度はキツネ(点景)を写し込むことができました。

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 これはよーく見ると、キツネの尾っぽが妙です。まるで筆のようである。キタキツネの通常のフサフサとした尾っぽではない。妻に言うと根元が「しばれた(北海道弁で凍るの意)」のではと言う。私は何かの事故・事件を想像するのですが。

  画像的にはキツネはもっと右側か、丘のライン上で、小屋から離れていくのがいいと思うがどうでしょうか。風景に動物が入ると、何かのストーリー性を思い描かせることができないのだろうか。有名な撮影スポットも、稀有な気象現象と動物を絡ませば、特質すべき「クリシェ」になるかもしれないと思います。
 この朝焼け雲よりも、先月の光条の絵に、このキツネが入るとよりベターである。とは言え、こればかりは好条件の重なり、幸運しかないだろうと思う。

足跡

 夏季間にはキタキツネに出会うことはほとんどない。しかし、冬の早朝となると車道にも足跡を見ることができる。丘にも続いているのをよく見かける。そして、ある場所に毎回出没することがわかるようになると、マジックアワーが過ぎたり、全くの曇天等で撮るものもなかったりすると休憩も兼ねて立ち寄ってみることもある。

 なかなか近づけないことが多いが、この日は余程空腹だったのか、車から降りて移動しても逃げることはなかった。遠くからは見たことのある捕獲の様子が撮れた。
 とは言え、風景撮影と動物撮影はカメラ設定も異なる。手持ちが基本となるので、ISO感度やシャッターモード、オートフォーカスモードなどを設定し直すことが必要なのだが、つい忘れてしまう。風景設定で動物撮影となるとやはり思ったようには撮れないものである。とは言え、まあまあかな?

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 見事なジャンプで、口先から雪中に入っていくのである。キツネも犬の一種なので嗅覚は強いとは思うが、このジャンプ前は左右に首を振って聞き耳を立てるような動作があった。最後は聴覚なのだろう。
 まあまあとは言え、やはりピントが甘い。手ブレである。焦点距離300mmほどで、シャッターが1/250だとぶれてしまう。絞りを2段以上開けると、草やガードレールがもっとボケて、キツネも精細になってよかったかと思う。
 まだ、他の設定もあるようだ。風景の絞り優先からシャッター速度優先もそう。ISO感度もあげれば手ブレは防げるだろうし、フォーカスエリアも広めだったらよかっただろう。カメラ1台を動物専用にできれば楽なのだが。

狐ポートレート

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 撮りためた狐の写真

 キタキツネでは「ナショナルジオグラフィック・コンテスト」のネイチャー部門で、日本初の第1位をとられた井上浩輝プロがいますが、狐だけだと「狐のポートレート」と称しているようです。
 賞をとられた写真は、冬の夕日に赤く染められた東の空と雪原を走る2頭の狐の小さな姿ですが、自然の美しさと共に生き物の躍動感が一体となった一瞬が捉えられています。また、BRUTUS9月号では、賞をとられた写真のおそらく前の、2頭が戯れる一瞬を捉えた写真が表紙を飾っています。
 これら2枚の写真では、いずれも狐は小さく写っているのですが、自然に生きる生き物を自然の中で捉えたものとして、動物写真というよりも自然風景写真というような感じを受けて、私のお気に入りの作品となっています。

 狐を探そうとすればなかなか出会えるものではありません。狐の習性も知らず、見つける努力もしていないからです。風景を撮るための移動の途中に稀に出会えるしかないのが現状です。それも動かない自然を撮る風景写真ばかりですので、なかなかピントも合わず、手ぶれ補正も効かない状況が多くて(撮影技術の未熟さ)、失敗写真ばかりです。出会えても警戒して近寄ることもできませんが、警戒心の弱い小狐や親離れ直後のものであれば、怖いもの知らずや、親恋しさで、逃げない狐もいるように思います。
 それこそ稀の稀に、車に近づいてくることもありますが、以前に餌などをもらった経験があるのかと思ってしまいます。また、事故にでもあったのか、足を引きづりながら歩く狐にも出会いました。せっかく出没コースを見つけても、数日後に車事故にもあったような死体にも出会いました。悲しいものです。

 見つけたら、車のドアを静かに開けて閉めもせずに、それこそゆっくりと動いていってカメラを構えることになります。絞り優先か、シャッター速度優先かも考慮して撮影することになります。

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 雪原に生きる  
 東川町や東神楽町の川霧を狙っていた頃に撮影したもの。もう4年ほど前です。冬は積雪のために足跡がわかり、狐も見つけやすくなります。ともあれ、この頃は雪の表現も悪いですね。

RAW現像の手順 その17


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 キタキツネ

 <手順16 「補正ブラシ」で細部を補正する>

 いよいよRAW現像最後の作業です。

「段階フィルター」や「円形フィルター」といった範囲指定補正フィルターに加えて、Lightroomには「補正ブラシ」というものがあります。

 「補正ブラシ」はブラシで指定した部分を補正することができるため、よりきめ細かい部分補正を行うことが可能です。例えばキタキツネの毛並みを強調するためにシャープネスだけをかける、背景を暗くするのに使ったり、部分的に露出やホワイトバランス、色彩、かすみの除去等さまざまな補正を行うことができます。

 補正ブラシを多用していくと、LRソフトの動きが鈍くなるという現象を経験していますので、より広範囲に適応できる段階フィルターや円形フィルターをうまく組み合わせて使っていく必要があります。

 現像後は、「書き出し」と言って、画像形式(jpeg,tiff)、画像サイズを決めて保存することになります。この際、画像に著作権を表すウォーターマークも入れることができるのがLightroomということになります。

 特に書きませんでしたが、トリミングもできますのでLightroomでの現像を楽しんでください。
 

 

RAW現像の手順 その14

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 キタキツネ
 手ブレ補正はあっても万能ではないので少々開放気味で撮影。至近距離で若干目にピントがあっていないような感じです。

 <手順13  「シャープ」で画像に解像感を与える>

 私が使っているLightroomでは、すでに25のシャープがかかっています。半径は1.0 ディテール25、マスクは0。これがデフォルト設定なのかもしれません。
 したがって、ほとんどはかけることがないのですが、以下に説明します。

<適用量> スライダーを右にドラッグするとシャープネスの効果量が増加します。やり過ぎるとザラザラした感じになります。<半径> このスライダーは、写真の中でシャープ処理の対象となるエッジからどこまでの範囲かをコントロールします。

<ディテール> これは、輪郭のエッヂ部分以外のどこまでのディテールを強調させるかを調整するものです。

<マスク> シャープを使用すると画像全体に均等に適用されます。しかし、画像の中にはシャープにしたい部分と、そうでない部分が混在していることが普通です。

 MacであればOptionキー、WindowsであればAltキーを押しながらドラッグすると、画面がモノクロになり、ドラッグしているスライダーの影響を受けるエリアが白線として表示されます。
Optionキー(Altキー)を押しながら「マスク」のスライダーを左の0にするとに画面は真っ白になります。これは画面全域にシャープ処理が行なわれているということです。これを右にドラッグすると、シャープが適用されない領域が黒く表示されます。白線として見える部分はこの画像の中でシャープが適用される部分となります。
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