PHOTO MEMO by FES

写真についての個人的メモ

ウクライナ

写真についての個人的なメモです!

ウクライナ 10 

 約3週間、ウクライナ軍事侵攻はまだ続いています。
  

 「ブダペスト覚書」

 ソ連が解体したあと、独立したウクライナには、1200発以上の核弾頭と200発近い大陸間弾道ミサイルがあり、当時では世界第3位の核兵器保有国であったという。それを危険視してまず動いたのがアメリカで、その後、イギリスやロシアも加わって、非拡散条約締結ということになって、ウクライナの非核化が実現しました。1994年のことです。当時ウクライナ内部では危険視する意見もあったらしいですが、「ウクライナの領土保全ないし政治的独立に対して脅威を及ぼす、あるいは武力を行使することの自重義務を再確認する」「経済的圧力をかけることを慎み」、同国への「侵略行為」があった場合には、「同国に支援を提供するため、即座に国連安全保障理事会に行動を求める」ということを約束したため、国民も納得して、ウクライナでは1996年までに全ての核兵器をロシアに返却しました。さらに、フランスと中国も個別に声明をだして、ウクライナへの安全を保証したそうです。中国は「ウクライナへの安全保証の提供に関する声明」では、中国は核不拡散条約が認める核保有国として、無条件に核兵器の使用や核の脅威を与える動きをしないことや、他の核保有国にも同様の保証をウクライナに与えるよう呼びかける内容で、つまり、中国は「ウクライナを核の脅威から守る」という宣言だったのです。

 今回の軍事侵攻については、アメリカのウォールストリートジャーナルは社説で、核兵器放棄の見返りだった安全保障は得られず、ウクライナはブダペスト覚書に裏切られたと報じた(2022年2月25日)。

 「ブダペスト覚書は、独裁者たちが力は正義だと考える世界において、文書化された約束を信頼することの愚かさを改めて示すものだ。さらに有害なのは、核兵器を放棄する際は自国の危険を覚悟する必要があるというメッセージだ。それは北朝鮮に学んだ教訓であり、イランが核兵器開発の凍結を約束したにもかかわらず開発を画策しているのも同様の背延暦だ。アメリカにブダペスト覚書の約束を実施する能力がないことは、アメリカの軍事的保証に依存する同盟国政府にもまた影響を及ぼすとみられる。日本や韓国が自前の核抑止力を持とうとしても驚くにはあたらない。アメリカ人がウクライナ問題に注意を払うべき理由を知りたいと言うならば、それは核の拡散だ。裏切り行為は結果をもたらす。世界はそれを厳しい形で再び学ぶ運命にあるとみられる。」

<だたの紙切れ、核保有の力、存在意義のない組織>

 これらは何を意味しているかでです。1つには、条約も協定書も覚書、宣言はただの紙切れ、口先だけのものである、ということです。ウクライナはそれなりの判断で覚書に署名したのですが、署名した時点では、核管理の技術的経済的余裕もなく、その覚書が経済支援を受け、政府の支持率を高める政治的判断があったとも批判される点もありました。つまり、「非拡散」という理想よりも現実がそうさせたという見方です。それを甘いことばでアメリカやイギリス、ロシアがそそのかしたとも言えるかもしれないのです。2つめは、核保有こそが侵略されない現実的かつ絶対的原則であり、大国でありつづけるという原則、という裏の意味をもっていることです。「侵略されない大国=核保有国」が改めて再認識されるのです。朝鮮半島の某国は、それをはっきりと認識しているともいえそうです。3つめは、国際連合の存在意味を失ったということです。経済、保健、教育と様々な分野で活動をしていますが、本来の役割は「平和と安全の維持」です。2つの世界戦争の反省を踏まえて、国連軍による軍事介入や停戦調停を決めたのですが、拒否権をもつ常任理事国が戦争を起こしてしまっては、その介入を絵空事にしているのです。これまた理想を掲げながらも、現実的には大国の暴挙、侵略、虐殺、殺戮に歯止めをかけることができない仕組みを作りあげた結果といえます。これも大国による陰謀のようなものです。

 さて、今回の最後ですが、大国の非合理的な核の論理は、「悲劇に向かう世界」をも予感させます。その根拠は、宗教にあります。神のご意志です。

 いわゆる、キリスト教などの「最後の審判」というものです。いわば世界に終わりが来て、悪魔との戦いに勝ち、人々が死に絶えた後、これまでに死んだ人間が復活して、天国か地獄へといく神の裁きがあるとしています。神を信じて、悪い行いのない者は永遠の命をもって神と共にくらすことができといいます。地獄では永遠に苦痛をあたえられることになるということです。仏教にも地獄はあるが、期限があり、いつかは輪廻して生まれ変われるのとは異なるらしい。こうした、教えというのは同根であるイスラム教にもあると言われているようです。
 
 ここでなぜ「最後の審判」かというと、戦争や災害など多くの禍もまた、神の意志であり、本当の幸せがくるということを神は約束しているからだと考えている人々がいるかもしれないからです。従って、核戦争は悲劇の引き金でもあり、永遠の命をもって神と共に過ごすという真の救いへの道にもなるのです。世界を破滅させることは、必ずしも悪ではないという非合理な考え方だって、信仰上はできるわけです。それが、真の恐ろしさになります。核兵器のスイッチを押すにも、自らの狂気が神のご意志として許される原点があるわけですから、どうしようもないです。 


 核武装がいいとは思わない。しかし、「核の論理」が確実にある。これが現実的な政治である。最低でも1万発以上もある核兵器では、人類を何度も死滅させることができると言われています。合理的に考えれば、使うことのできない兵器である。しかし、それを恫喝として使うにはまさに効果的なものであることも、今回の軍事侵攻が証明したようなものです。

ウクライナ 9

 「最悪のシナリオ」は、全くあり得ないでしょうか。大国のエゴ、欧米の歴史からは、あり得る確率が高いように思えます。ご親切に国内干渉である日本の「歴史認識の日本の誤り」は、対隣国であるばかりではなく、欧米にもあると思うのです。

<国民の見抜く力、考える力>

  やはり、政治家のウソを見抜き、そこから引きづり降ろすような智恵をもたなければ、誤った政治家のいる国民は不幸になるのです。日常から日本でもマスコミを筆頭に情報戦をしかけているのでしょう。もちろん敵対する仮想敵国にしても、日本人の政治家や官僚、企業、言論の自由を盾にするマスコミなどをも抱き込んで、情報戦をしかけ続けているのです。ひょっとして、あのコメンテーターや芸能人も彼らの使い走りなのもしれません。

 日本〇〇士協会の抗議表明もよく読めば、国連憲章をまずだし、次に例の採択決議の多さを言い、国際人道法、最後には基本的人権、社会正義をかざしている教条的なもののようである。いかにも国の難関試験を取った〇〇の専門家という自負が感じられるもの。中にはさすがリベラル派を自負するのか、日本の核武装化の一部の意見をも封殺すようなものまである抗議です。〇〇士協会の名称がなければ、どこかの政党のようです。しかも、全17行声明中、重要かつ「ウクライナ国民の生命・安全・自由」に対しては「深く憂慮する」で終わっていますし、この文面の段落のある行はたったの3行です。ウクライナ市民に寄り添っているのは形式的にもみえます。これまた不思議。経団連会長が、犠牲者を悼む言葉からはじめたのは極めて常識的でもあり、温情的な組み立てかたです。JA発行新聞のものは、人命の尊さを過去の戦争と原爆という歴史から語り、侵攻反対、即時停戦を訴えています。よっぽど心に響きます。(これはいずれ、紹介します)

 前にも、プーチンの交渉ぶりはきわめて冷静であるといったのも、あの顔から発せられる言葉は情報戦の一部であり、ウソも誇張も含めて巧みであるととのこと。実は隣国も使う、悪の論理のしたたかさです。それは、対アメリカの約束の反故・罠、EUやNATOの反逆があったのが原因かもしれないということです。勿論、それでロシアの侵攻が正当化される訳ではないのですが、国民を抜きにした政治がまかり通ってきているわけです。

 さて、世界中の情報戦でみらる構図は、いたって簡単で「ウクライナ=善」「ロシア=悪」という二極化で、明解です。この情報戦ということで、Webで顔をだして説明しているある方々は、こうした当事者としての言い分はもちろん、世界でもそうした分かり易さで国際世論を二極化させるのも問題がある。そうした勢力があって、それがマスコミを動かして拍車をかけさせているとの指摘があります。そこで何が悲劇かというと、敗れて被害を被った国民・市民が、敗戦後もかなりの期間にわたって世界中の差別にあうということだと言います。これがまた、次の争いを生むのではないかと言うことです。

 ここからは私見です。戦争の当事者は政治家、政府関係者、追加して、それを支える頭脳的、思想的立場の人たちです。軍隊はそれに従っているだけです。戦争に勝つことを喜ぶ国民ではなく、平和の到来の兆しと未来に喜ぶ国民を育てなければなりません。他の国においてもです。

 そうであるためには、やはり歴史の教訓というものを多くの国の国民が支持し、共通認識できる機関を通して、創り上げていくことが必要だと思うのです。世界の義務教育の教科書も分析し、その国の欠陥をも暴きながら、いわゆる決めつけの主義主張の思想を排除してでもです。世界の戦争の史実から、平和を差し示す歴史を共同で作りあげ、世界宣言とするのです。「未来への歴史認識規定」とでも名称すればいいでしょうか。その力が今の国連にあるかどうかは、期待薄です。さらに、世界といっても共産主義は、歴史観を変えないでしょうし、妨害してくるでしょうか。まさしく至難な、ひょっとして夢のようなことかもしれません。国際的なNPOでしか‥‥とも思いますが。

 しかし、各国の国民の共通の願いである、戦争をなくし、平和でありつづける方法、仮説、原則はあるはずです。戦争は、各国政府の歴史認識の違いをあたかも善として、それを教育という国策によって、さらにメディアによって、悪の種が再生産されているのではないかと思うのです。破壊された文明や文化もあります。あの国はよくないという教育や、自分の国は過去にとんでもない悪いことをしたとして自国を卑下するような卑屈な国…ではなく、悪いこともしたし、あったが、それを受け止め、他国を過去においての罪を非難し攻撃することなく、誇りある国、未来ある平和の世界に向けて歴史観のある教育でしかなしえないと思います。たしかにたやすいことではありません。教育が行き渡るには数十年かかるかもしれませんが、値のある目標だと思うのです。環境問題もまた、ひょっとしてジェンダー
問題も、それらを覆い隠す手段として、利用されているのかもしれません。

 始めから国際的ではなくても、多くの国の国内で、平和への道しるべをしめす歴史敵教訓をつくり出し、世論へと高める大きな運動へと高めることが重要かと思います。そうして、国際的な組織をつくって、義務教育における教育を実施させていく、未来の平和に向けての情報戦に進んでいくのが1つの方法かとも思います。ただ、平和を叫ぶ、戦争に反対するというデモではなく、政府に情報戦を挑んでいくのです。

 夢みたいな話ですが‥‥。日本の歴史学者、国際政治学者、教育者、専門家、評論家などが、過去の戦争を分析して、それを防止する仮説を見いだすことは可能だと思うのです。

ウクライナ 8

 さて、ウクライナ侵攻をめぐる様々な情報を自分なりに記してきました。マスコミ批判もあり、例え見た目には自由や民主主義を標榜しながらも、大国のエゴや強引さ、アメリカもまたそれを行っていたのが戦後の姿でした。今度はロシアを落としめてはめていったということも、あくまでも個人的は疑問も残るものですが、そう考えれば、全体のつじつまがあうように思わざるを得ないというのが今の気持ちです。ロシアと欧州(EU)との軋轢もあるのですが‥。


< 日本の最悪のシナリオ >

 こうしてみると、アメリカは「本当に台湾を守るのか」、さらには「日本を守るのか」という問題になります。

 日本がウクライナになり、ロシアが隣国になりうることが懸念されてくるのです。つまり、アメリカは、第三次世界大戦、核戦争の可能性を避けるという大義名分のある理由から、軍事同盟を突然破棄するのです。欧州もそれに賛成するのです。これは欧米の戦争の歴史からは、当然の公理というのが真実です。
 隣国は、あえて日本にある米軍基地を避けて攻撃するのです。これがアメリカへの配慮=シグナルです。

 こうしたことを真剣に考えている専門家はどこにいるのでしょうか。いるとすれば、自民党の一部?、自衛官の一部? だけでしょう。日本人の隣国への必死の抵抗でしか、欧米の市民、国民には伝わらないでしょう。欧米各国の国民が、第三次世界大戦を覚悟しなければ、各国政府は動かないと思います。今回のウクライナのような悲惨な日本人の姿を見せなければ、同情と支援はえられないでしょう。

 最悪のシナリオを考えてみます。
 ウクライナの状況を隣国が判断したならば、一気に、それこそ大量破壊兵器を潜水艦で発射するでしょう。それこそロシアの言った24時間以内、あるいは48時間以内に全ての重要な軍事、政治、産業システムを破壊するという方法をとるでしょう。しかも、コンピュターの動作を破壊する電磁パルス兵器もあり、自衛隊の対空防衛システムが破壊されます。レーダーもだめ、対空ミサイルもダメ、戦闘機もダメです。電気、金融を始めとするオンラインもダメになり、市民は携帯の使用もできなく、悲惨な状況をSNSで発信もできない闇の中となります。

 <最悪‥> ある真夜、突然の停電が起こり、なぜか携帯も使えなくなって、爆発音がし、翌朝には生き残った自衛官を乗せた車両が走り回るという事態になります。日本の最新兵器は全て使用不可能ですから、隣国との地上戦です。隣国は第1陣の落下傘部隊で自衛官を排除、やがて、海上からの海兵隊での制圧です。政府要人が生き残れば、会談? 交渉ができますが、いなければどうなるのでしょうか。臨時政府を残った政治家でつくり交渉するのでしょうか。交渉の中でも、戦いが進みます。


 これを知った欧米は、隣国首脳とどんなやりとりをするのでしょうか。島国の日本には、武器の支援はできません。物資の支援もできません。何もできず、ただ見守っているだけです。攻撃を受けなかった、アメリカ艦隊も見ているだけです。隣国と日本政府の会談(交渉)での、隣国の要求は今回のロシアと同じです。「武装解除」「中立」「尖閣諸島の領有化承認」(もしかして、琉球王朝時代に中国へ朝貢していたことから、沖縄の領有化承認も求められるかも)ということになります。GHQとは異なり、天皇を人質にとるでしょう。全ての皇族もそうなるでしょう(隣国がチベットにしたことは、宗教的中心人物を追放し、中国人の血の混じった者をそこに据えました)。そして、アメリカの後ろ盾もない結論は、無条件降伏と同じです。

 援助も船で届くころには、完全に占領下です。隣国の許可を取らなければ、入港さえできません。物資が入ったとしても迅速に日本人に配られるでしょうか。先ずは隣国兵でしょう。そうして、国内での日本人による略奪の可能性はあるのでしょうか。隣国の留学生、研修生、商社マン、在日の隣国人は、どんな行動をするのでしょう。


 親「隣国」派は、どう考えているのでしょうか。日本で内戦を起こして、隣国の傀儡政権でもつくるのでしょうか。リベラル派や共産党はどうなのでしょうか。共産党は堂々と隣国批判もしますが、昔は秘密の同志関係でした。口先だけの批判も、実は…ということで傀儡政権のトップ層につこうとしているかもしれません。自民党の親「隣国」派と共産党らの内部闘争が起こりそうですし、それを口実に本格的日本支配を隣国は狙っていそうです。隣国の反日思想は、民衆にも浸透していますので、男性は強制労働・臓器提供者、子は親と隔離されて隣国化教育、女性は中国人との結婚を強制され、日系中国人の生産・育児マシンとして生きて行くことになるかもしれません。そして、そこでも、こびへつらって、うまくすり抜ける日本人=売国奴がでてきて、裕福な奴隷として生きる者も現れるのでしょう。そして、ある日スパイ容疑で逮捕され、行方不明。日本の元国土はあっても、こうして日本人が地球上から抹殺、滅亡させられるのです。これが最悪のシナリオです。

 少しましな方は、日本に傀儡政府を作って、退去するものです。勿論、政府要人は共産党が第一候補です。親「隣国」派は共産党員の監視下にはいれば、その下僕となり、日本国民を治める立場になります。一応は独立国家の体裁はつくられます。隣国系の企業の優遇、日本から虐待をうけた中国人の優遇政策がとられます。平和時には反対していた治安維持法、スパイ防止法が成立して、国民監視が始まります。そして、毛沢東が在中ソ連共産党員にしたように、日本共産党員を粛正し、共産党に入っていた中国人が政府要人になっていくのです。こうなっていく過程で、欧米は日本の共産化防止のために、どう暗躍するのでしょうか。なにしろ、世界的には、第三次世界大戦と核戦争を防止することができ、欧米のゲルマン民族、ラテン民族、スラブ民族が助かるのですから、1億あまりの日本のために戦う訳がありません。結局「アジアのことはアジアで」と主張するだけでしょう。新政府日本は、共産党やリベラル派の言うように、安保破棄、自衛隊解体、大企業への重税、共産党系中小企業優遇など、様々な平和改革路線をとるでしょう。そうして、政府の財政が豊かになったところで、次のシナリオは、隣国へ帰属宣言と、帰属化です。隣国の共和国の一部となり飲み込まれ、そして、隣国の一つの省となり、太古の「倭省」という蔑称で呼ばれることになるかもしれません。その頃に日系がほとんどいなければもう少しいい省名がつくかもしれません。天皇、皇族は全て消滅。元日本の文化も観光目的だけのために残り、隣国語での会話が行き交う世となります。

ウクライナ 6

< 情報戦 >
 戦争はやはり悲惨です。

   幼い子を救おうとの必死の医療現場で「プーチンにみせてやるんだ」と怒りをこめていた医者が印象的でした。原発への道を閉鎖する多くの市民。発砲を受けて倒れる市民と駆け寄る市民。老いた祖母が逃げる場所はないと言う老いた祖母とともに残る不安げな母と子。無残にも破壊された地方都市。銃をとらなくても海外に発信することで戦うと語る青年。自家製の避難壕のようなところで、家族が食べる食品の少なさ。幼子には恐ろしさを伝えるのは嫌だとして、子どもの心も傷つけまいとする父親。病院の地下室で産声をあげる幼子に、うれしさと悲しさで入り交じった涙をにじませる若い母親。

 このような情報は非情に痛ましいことです。しかし、これをもってロシア人はひどい奴だ、と言って、在日ロシア人への憎しみを扇動するようなことは最低の行為です。これを抑止する配慮もマスコミには必要ですし、コメンテーター等に語らせることが必要です。これは、反ロシア感情というものを、プーチン、政府、ロシア軍から、ロシア国民への憎しみへと増幅させ、大きな差別感という国民の総意を形成させる源になるからです。もうすでに差別がはじまっていて、肩身の狭い思いをもたせたようです。戦争の好きなロシア国民もいないと思います(彼らもまた、国内のプロバガンダに染めれているかもしれません)。

< これは対岸の出来事ではない >

 ウクライナ侵攻への日本の姿勢がおかしいと以前に書きました。これはマスコミでもでています。しかし、世界に大きな影響を与えつつあるあの隣国が、国連の緊急特別会合採決で棄権するという無責任な態度については批判は全くしません。事実を書くのみ、伝えるのみです。今日は、静観でもロシア寄りでいるという位置づけです。

 昨今、台湾問題や尖閣諸島問題もありながら、さてはスパイ容疑で捕らえられた商社マン(内1名は獄中死)逮捕・投獄問題や、外交官特権が国際的に認められている中での外交官逮捕などがありながら、隣国批判はしないようです。また、「遺憾や抗議」という、隣国には痛くもかゆくもない政府の対応への批判もどこへやらです。実はこれも、事実を隠蔽、無視するというプロバガンダなのです。隣国への「大いなる忖度」というのが、マスコミ、リベラル派たちの確固たる意志のようです。

 特に、隣国では不都合な事実を報道するようなジャーナリストは追放されたり、行方不明になります。日本では隣国の報道ができなくなるのを避けて、隣国の決められた情報、許可されたものしか、日本では流されません。
 特に国営放送のような某テレビ局は中国とのパイプが深いことで有名です。他局でも隣国人のインタビューも放映していますが、全て検閲済みで情報統制されています。それを知っていて、あたかも隣国も西欧的で進んだ文化をもち、自由にものが言えるような国の人として印象操作するような、誤った隣国のイメージを植え付けようとしているかもしれないのです。

 <1999年 隣国の軍事戦略本 『超限戦』>

 隣国は「超限戦」といって、全ての分野において戦争を仕掛けるという国家的戦略を20数年前から行っています。今回のロシアはもちろんのこと、海外各国の恐らく多くの戦争、紛争では、外交も戦争であり、テロ戦、諜報戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦、そして経済戦などです。兵器にしても、国際法では禁止されている細菌戦、毒ガス戦も当然入るでしょう。おそらく、政府要人も含め広い分野の有力人への賄賂、甘い罠(ハニートラップ)に陥れて弱みを握るのも戦術作戦の一つです。

 隣国からの労働研修者が行方不明になるのも恐らくそれに入るでしょう。他国に人を送るということがです。逃げても隣国の家族(人質)が安全だから逃げ、逃げても暮らせる組織があるから逃げるのです。何をやるのかは想像ですが、地下組織としての中国人系の組織、暴力団が逃亡者の暮らしを支えて、諜報活動を行うのでしょう。隣国というのは党発足から暴力団との関係をもち、諜報活動をさせたり、資金調達もさせていたと言われています。従って、隣国は暴力団とは密接な関係をもち、暴力団をも利用できるということです。「貧しいから働き手がくる、研修に来る」と言う希望をもった人が自由に来るのではなく、隣国政府が選んでよこしているのです。笑顔で警戒しなくてはならないのです。隣国の研修生行方不明は毎年3000人をこえているのです。実際、これさえマスコミは報道し論説はしていません。まさしく素晴らしい忖度です。隣国や日本にきた人の不都合な事には目をつぶっているのです。どうなってるのマスコミです。


 こうした超限戦は隣国が最初ではなく、古代西洋からだと思うのです。隣国では、それらを全て研究し、軍人がまとめ上げ、それが漏れたのが『超限戦』の戦術書なのだと思います。特に注目すべきは、自国は戦わずして敵をたたきつぶすというのが、もっとも自国の被害がなく合理的ですので、戦争の極意かもしれません。日本での保守(保守内も)と革新という構図もそうなるでしょう。そうした行き先が、分断された極隣国となるのです。つまり、国内で意見の相違を煽り、憎しみを増幅させて社会の分断をはかるのです。そういえば、共産党やリベラル派は品のない言葉やラベル付けが好きで、まさに煽っています。そうして、内乱、内戦をおこさせて、疲弊させるのです。過去にも、今のウクライナ侵攻でも、武器提供・軍事情報提供がおこなわれています。そうして、助けるふりをして国がじり貧軍になった時に侵攻し、その国を併合、あるいは一部を併合するのがベストです。

<見方によっては、ウクライナ・ロシアの双方の疲弊をねらっているのかもしれない!>

 アメリカはロシアの侵攻前から、軍事介入はしないと言いました。核戦争・第三次世界大戦を避けたいというのが大義名分らしいです。しかし、これもマスコミには嫌われている専門家・評論家には、ロシアにウクライナ侵攻を決断させた、侵攻するように仕掛けた罠であったと言う意見もあります。親中派と噂されたバイデンですが、隣国とロシアの接近を危険視して、まず、ロシアを疲弊させてプーチンを引きずり下ろそうとした戦略の1つであるとしています。
 更には、これも根深い怨念や復讐心をもっているユダヤ系の影響とバックアップがあるとしています。ユダヤ人は例のナチスによる虐殺・ホロコーストと同様に、ロシア帝国・ソビエト連邦下でのユダヤ人虐殺を忘れてはいないと言っていました。

 こうした見方は、侵攻後のマスコミは、「ウクライナ=善、ロシア=悪」、というシンプルな対立構造を際立たせてきていることによる、全体主義的な意見形成をはかっているとして、それは極めて危険であり、隠された真相から目をそらせる意図を見抜けなくなると指摘しています。そうなれば、世界的にも、そうした構造ができつつあるのなら、そうしたもの全てを操作できるような国際的なしくみがあるとしなければ説明がつかないということです。この戦争は長引くそうです。完全に疲弊し、もし、ロシアが勝利しても、経済性を続けていくようです。プーチンを始めとする、旧ソ連の残党を失脚、投獄、……、歴史上から抹殺することがねらいらしいです。こうして、アメリカ(=ユダヤ)の目的が達成されるというのです。また、醜いことに、戦争による軍事産業や金融組織が潤うということにもなる
と言います。さらに、アメリカの軍事介入が多かったのは民主党政権時であり、軍人の戦死者数が多いことによる新たな方法が、「超限戦」の極意を今回は発動しているとも言えるかもしれません。

 コロナもそうですが、マスコミが一色に染められた報道をするときには、かならず隠された大きな意図があると言えそうです。従って、そんな時にこそ、違う論評や意見の聞ける手段が必要ということになります。今はWebしかありません。玉石混合といわる世界ですが、ひょっとして、マスコミよりもマシな世界があるかもしれないのです。

ウクライナ 5

< 戦争も情報戦 >

 今回のウクライナ侵攻で、tいざ戦う、戦ったということになっての情報の重要性が再確認されているようです。双方の大統領の発言もそうですし、各国の首脳の発言、両市民へのインタビュー、そして、ウクライナ市民の方々が発信するスマホの映像や画像情報が流れています。さらに、G7各国のマスコミを入れると、恐らく100以上もの情報発信機関が、上記のものを流し、さらに、コメンテーター・評論家の分析や、見通しなどが発信されていることでしょう。これにYouTubeを加えたら、どれだけの情報がでているのでしょう。

 先に述べた、現場や両大統領の発言などの元情報でさえ真偽が問われていて、真偽の取捨選択が必要ですし、各マスコミの伝え方や分析、見通しにしても、その真偽が問題です。プーチンのいわゆる核使用の言及もいわゆる脅し、あるいは戦意高揚、敵の威圧という形で発信します。ウクライナの捕虜兵士の映像にしても本音であるもしれないし「やらせ」によって、戦意を砕こうとしているかもしれません。これは仕方ないことです。通常ではない戦争なのですから。しかし、その両国以外も、敵・味方があり、支援者がいて、傍観者がいます。それぞれの立ち位置によって、いろいろな元情報は取捨選択、加工され、コメンテーター・評論家がさらに複雑にしていきます。

 この複雑さには意見の違いはもちろん、持論としながらもある方向へと向かわせる意図だってあるかもしれません。日本ではコメンテーターの芸人の真顔の質問や意見でさえやらせかも? 彼らも、局の判断で依頼され、日常の活動からどんなコメントや評論を出すか検討されています。つまり、メディア局、新聞などは常に、そうした情報をコントロールして発信しているわけです。

 日本でも、戦前の軍事拡大を支持して国民を煽った反省と言って、政治の監視を自負しているような新聞でさえ、GHQによる旧経営者、幹部、編集長などを追放後に、帝国の犠牲者として投獄されていた多くの共産党員やいわゆる左よりのリベラル派が実権を握ってしまう事態からスタートしています。北朝鮮発足後は、当時今はない〇〇党と共に「地上の楽園」として賛美し、日本人の移住を推奨した新聞社がありました。つまり、当所より、思想基盤があり、そこから政治、特に自民党政治を非難するのが目的となりました。端的に言うと、『プロバガンダ』としてマスコミが仕掛け、それを代弁するのがコメンテーターや評論家なのです。 そのプロバガンダは、「情報戦」なのですから、ウソもあり誇張もあり、たくみなすり替えあり、事実無根だってあります。勿論、わりあい正確な事実もあるでしょう。聴衆や視聴者がおもしく、あるいは、笑えるようなものだって織り交ぜてきます。

 ※プロパガンダ( propaganda):特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為の事。 日本語では、情報戦、心理戦もしくは宣伝戦、世論戦と訳される。

 我々に届く情報は常に発信者、発信組織・団体によって取捨選択、意図を込めて発信されるのです。
民放はスポンサーから入った収入で経営し、おもしろく視聴率のあがる番組をつくるのに腐心しています。娯楽などは否定しませんが、朝や昼のニュース・バラエティーはひどいですね。9日の一部では、最古のシンクタンクの英国王立〇〇〇日本関係者、軍事アナリストか専門家とか、やっとネット系での発言に近くなってきました。少しは他局と違うメンバーで、違う情報も入るようにはなりました。コロナの初期は悲惨な状態でした。パニック造りに腐心していました。代表的なのが女性の医学者でした。欧米では始めらか、発生場所の憶測がでて陰謀論も紹介したり、賠償請求も話題、はたや、医師団体の遺伝子操作されたワクチン接種反対の話題も載ったそうです。様々な話題を取り上げるのが欧米流なのに、国内は前時中のマスコミと同じ様相でした。これなんかは、まさしく無視という操作でした。

ウクライナ 4

 ウクライナ侵攻・抵抗、会談、仲介など気になることばかりです。個人的には小さい頃の「キューバ危機」や「ケネディ暗殺」が、世界の時事に関心をもつ契機だったと記憶します。今のように自宅にテレビがあるような豊かな時代ではなくて、テレビのある家にいって見せてもらっていたのですが、子ども向けの番組は見せてもらえず、そんなニュースにスイッチを回して見る大人の話から感じ取ったように思います。「世界戦争だ」「原爆戦争だ」でした。
 さて、今回もウクライナです。国花はヒマワリだそうです。季節は違うようですが、ヒマワリ畑は爆弾で無残に破壊されたり、ヒマワリのあの黄色い花に血の雫、血痕がついている状況ということになります。

<国連ってなに>

 国連期待論があるようです。アメリカWHO脱退では、トランプ大統領は日本では袋叩きでした。
さて、2月21日、国連総会での緊急特別会合が40年ぶりに開催され、各国の大使のスピーチがあって、2月23日未明に、ロシアのウクライナ軍事侵攻について、即時撤退が採決されました。 賛成は141カ国、反対5カ国、棄権35カ国。本当は安保理で話し合うのが本筋でしょうが、当事者のロシアが拒否権発動で、停戦に向けての協議、決定ができなかったためとか。安保理の常任理事国の拒否権というもので、当事者のロシアが自分で自分の首をしめたりしません。「理事国の権威失墜」とWeb見出しがありました。この見出しはすでに時代遅れ、世界では常識でした。だから、世界各国は緊急特別会合をおこない強制力のない決議となったのです。実際に決め事ばかりでは第一次世界大戦後の「国際連盟」と同じです。つまり、現在の国連発足当初から、当時の大国が拒否権という名目で、植民地化をお互いに黙視・黙認を決めたわけです。それを認めてしまった他の参加国と言うことです。当時日本は無条件降伏でアメリカの援助無しでは真の国際復帰もできなかったし、経済発展が望めなかったですから飲み込まれたのです。

 さて、各国の投票結果です。

反対5か国 :ベラルーシ・北朝鮮・エリトリア・ロシア・シリア 
棄権35か国 中国・インド・アルジェリア・アンゴラ・アルメニア・バングラデシュ・ボリビア・ブルンジ・中央アフリカ・コンゴ・キューバ・エルサルバドル・赤道ギニア・イラン・イラク・カザフスタン・キルギス・ラオス・マダガスカル・マリ・モンゴル・モザンビーク・ナミビア・ニカラグア・パキスタン・セネガル・南アフリカ・南スーダン・スリランカ・スーダン・タジキスタン・ウガンダ・タンザニア・ベトナム・ジンバブエ
非参加2:アフガニスタン・ベネズエラ
 
 反対国は当然とうなずけますし、強硬な反NATO、反アメリカ国です。棄権で多いのはアフリカの各国ですが、「一帯一路」政策の中国の影響、ご配慮、忖度でしょうか。中国は海空軍共同演習で日本海を仲よく行き来し、天然ガス大量購入と反アメリカの関係で、なにやら、相互に侵攻を意図している仲良し関係のようです。インドは、パキスタンとの不和から核保有さらに軍事兵器輸入(保有する約70%がロシア製)ですから、反対はできないし、賛成もできないという関係です。


<日本の国連大使のスピーチはなし!?>
  
 ウクライナ国境付近にロシア軍がどんどんと接近し、軍事侵攻が危ぶまれる中で、国連総会緊急特別会合が開かれ、2月23日未明に即時撤退の決議が採択されました。岸田政権ではどうなのかとWEB上をめぐりましたがでていないようですし、外務省HPでも見当たりませんでした。また、ケニア大使がいいスピーチをしたらしいということでも調べてみると、Yahooとgooニュースでは何と「削除」というのもみつけてしまいました。不思議です。
 ケニア国連大使のスピーチにも、批判はあるようですが、それを差し引いても、大国の横暴と侵略された国の思いが伝わるものでした。

 ケニア国連大使スピーチ

 『この状況は、私たちの歴史と重なります。ケニア、そしてほとんどのアフリカの国々は、帝国の終焉に寄って誕生しました。私たちの国境は、私たち自身で引いたものではありません。ロンドン、パリ、リズボンと言った遠い植民地の本国で引かれたものです。遠い国々のことなど何も考慮せず、彼られらは引き裂いたのです。

  現在、アフリカの全ての国の国境線をまたいで、歴史的、文化的、言語的に深い絆を共有する同胞たちがいます。もしも、独立する際に、わたしたちが民族、人種s、宗教の同質性に基づいて、建国することを選択していたら、この先何十年後も血なまぐさい戦争をつづけていたことでしょう。しかし、私たちはその道を選びませんでした。私たちは既に受け継いできてしまった国境を受け入れたのです。
 それでもなお、アフリカ大陸での政治的、経済的、法的な統合をめざすことにしたのです。危険なノストラジアで、歴史にとらわれしまったような国をつくるのではなく、未だ多くの国や民族、誰もが知らないより偉大な未来に期待することにしたのです。私たちは、アフリカ統一機構と国連憲章のルールに従うことを選びました。それは、国境に満足しているからではなく、平和のうちに築かれる偉大な何かを求めたからです。

 帝国が崩壊、あるいは撤退してできた国には、隣国との統合を望む多くの人々がいることを知っています。かっての兄弟たちと一緒になり彼らと共通の目的を持ちたいと思わない人など、いるものでしょうか。しかし、ケニアはそうした憧れを、力で求めることを拒否します。私たちは、新たな支配や抑圧に再び陥らない方法で、滅びた帝国の残り火から、自分たちの国を甦らせてはいけないのです。私たちは、人種、民族、宗教、文化など、いかなる理由があっても、民族統一主義や拡張主義を拒むのです。

 我々は、今日、再びそれを拒否したいと思います。ケニアは、ドネックとガンスクの独立国家としての承認に重大な懸念と反対を表明します。さらに我々は、この安保理のメンバーを含む強大な国が、国際法を軽視するここ数十年の傾向に強く非難します。多国間主義は今夜、死の淵にあります。過去に他の強国から受けたのと同様に、今日も襲われているのです。多国間主義を守り規範をもとに再び結集させるよう求めるにあたって、私たちはすべての加盟国が事務総長の後ろ盾となるべきです。また、関係当事者が平和的手段で問題解決に取り組むよう求めるべきです。

 最後となりますが、ウクライナの国際的に認められた国境と領土的一体性が尊重されることを求めます。』

 以上ですが、侵略されたアフリカの国々の歴史認識の重さを感じますし、それを忘れない、しっかり引き継いでいることに敬意をあらわしたいです。

 ※  多国間主義とあまり聞かない言葉です。国際関係論の用語で、国際間の一つの課題に対し、多数  の国家で取り組むことを指す。とのこと。
 多角的構想主義やマルチラテラリズムとも言われる。国際貿易において、2国間の問題でも他国へ不利益をもたらさないように、世界全体の枠組みの中で調整されるべきだという考え方。歴史的には、ナポレオン戦争後のウィーン会議や19世紀のベルリン会議、第一次世界大戦後の国際連盟創設、第二次世界大戦との国際連合でも、引き継がれた考え方の1つでもあるそうです。国際協調主義とも似ているでしょうか。一時的な平和は訪れましたが(ここまでウィキペディア)、いわゆる大国によって曲げねじられたり、多国間を経済的、文化的な影響下におきつつ一国主義(多国間主義や国際協調主義とは逆となるもの)を企むなどの覇権主義によって、常に破壊され戦争が起こっています。

 日本がどんな立場なのか、やはりあいまいです。対ロも対中も、対米も。一応は欧米寄りですが、
国連採決の後日2月27日に岸田首相が出した『ウクライナ情勢に関するわが国の対応についての会見』があったので一応はわかりますが、2月23日採決時には、まだ詳細は決まっていなかった可能性があります。そして、会見内容では欧米の経済制裁にも遅れた弁解。北方領土に関することもあいまいです。見出しにしても「ウクライナ情勢」? 次ぎに来るのは「緊急事態」です。「結束して毅然と行動」とは言っていても、「ウクライナ侵攻」はたたの一回です。実にリベラル派には突っ込みどころですが、政府批判の声は強くならないという、擁護派?になっています。このあたりの裏(いわゆるネトウヨとリベラル派から避難されるWeb)では、あまり批判、非難ばかりすると、次の総理が怖いのでソフト路線でいくというのが批判的見解です。世界よりも日本、日本よりも政権、政権よりも派閥のような論理が常にあるのでしょうか。「おかしいぞ政治家!」です。これも陰謀説ですが、はやりどこかの国から利益・利権を得ているか、どこかの国のハニートラップにひっかかって弱みを握られているというのが真実味を帯びてきます。

ウクライナ 2

 今回もウクライナ侵攻について

 ロシアのウクライナ軍事侵攻は、2014年のクリミア併合以来のこと。この併合については国際的には認められていないし、ウクライナも認めてはいない。クリミアというのはウクライナの半島ですが、古くは1853年にここの周辺の領有をめぐって、ロシア帝国軍艦の奇襲によって、イギリス・フランス・トルコオスマン帝国と戦争を始めています(クリミア戦争)。この時にはロシア帝国は負けますが、ソ連時代にウクライナ全域を併合して願望をかなえます。併合とはいっても過酷なもので、多くのウクライナ人が殺され、その後にロシア人が我がもの顔で彼らの土地、家を奪ったそうです。また残った人々は強制労働に駆り立て酷使されます。そして、ソ連解体後、ウクライナとして独立してからも、クリミア半島に軍事侵攻して併合するのです。ロシア帝国→ソ連→ロシア連邦という長い歴史上では、ロシア側に悲惨な目にあっているということになります。今回はウクライナ東部の2つの地域の独立承認を口実にして侵攻し「中立」「クリミアの独立承認」と要求していても、本音はウクライナ併合、つまりロシア連邦に組み込みたいのかと考えます。プーチンの尊敬する人物はロシア皇帝だそうですが、皇帝のようにロシア史上に名を残すのも彼の悲願でもあるように思います。

<ロシアの覇権体質は根強い>
 ロシアはロシア帝国時代もこのようにして領土を拡大し欧州では最大の国家になり、それをそのままソビエト連邦が引き継ぎました。そして、ソ連時代はポーランド、リトアニア、ラトビア、エストニアの東部地域を含む東欧諸国に侵攻し併合しました。これが周辺国に対する覇権主義的な野心です。しかし、共産国家時代には直接的間接的に、各国の共産主義を育て支援し、世界同時革命を標榜して(社会主義インターナショナル)、中国、北朝鮮、キューバなどが共産国となり、自由・資本主義と対立する勢力をつくりました。この対立が冷戦で、核兵器での競争が始まり、保有数ではアメリカをしのぐことになり、他の共産圏にも輸出・技術提供しました。核兵器のほとんどは全て今のロシアに引き継がれています。
 これらの核兵器は、そのまま温存、整備・更新が行われています。これを使えば第3次世界大戦の引き金になるという「使えない核兵器」というのが世界の共通認識ですが、核兵器を小型化して戦闘機や戦車、あるいはバズーカ砲のようなもので局地的、小地域でつかえるものを開発し配備してきたというのが、世界的状況です。北朝鮮も研究段階に入ったと言われています。プーチンが核を脅しに使うのは、これが「使える核」であることを認識し、実際に使うことを意図しているのです。日本は核兵器による初の被害国です。「戦争を終わらせるため、やむを得なかった」というアメリカの主張は今も引き継がれていますが、国際法違反である一般市民への虐殺であり、それをアメリカが犯したということでは、初の核兵器を実戦で使いたかったというのが、当時のアメリカ大統領や重要ポスト、軍関係の意向だったと思われます。
 従って、プーチン大統領が公言し、「人道回廊」を認めたということは、人的な被害を少なくして、核兵器を使用するという確率が高いと言うことができるのではないでしょうか。

<宗教や思想での国民の統一>
 帝国時代は思想的にはロシア正教、ソ連時代は共産主義で統一を維持しました。ロシア人が約80%で、残り多くのは少数民族という多民族国家です。ソ連崩壊後は元ソ連の共産党の重要ポストについたエリツィンが初代大統領になり、その後継者としてプーチンが大統領になります。ロシア経済を立て直すが、軍や警察機構の改革、そして、チェチェン戦争、南オセチア戦争、ウクライナ軍介入とクリミア併合(2014年)と侵略を止めていません。プーチンこそがまさしく「ヒトラー」のように、全体主義の象徴です。自らに反対するものを抹殺したり、物言えない国民をつくっています。
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