夕焼けに染まる冬の山々は見ることができますが、雪のない山が赤く染まるのは珍しいかもしれません。とは言っても、霧を追っていると見かけることがあるのです。今回は太陽の高度が低いためか、大雪山連峰から出てくる朝陽が十勝岳連峰の裾野までピンク色に染め上げました。

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 図にすると、下のような感じです。しかし、旭岳や忠別岳、トムラウシ山などは、特にピンク色ということではありませんでした。
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 山々はすでに晩夏ですので、木々が生えています。従って、染め上げるには難しいと考えますので、霧や霞の発生が、空気層の厚みを増した形になって、ピンクの光に変わったのだろうと想像しています。ですから、旭岳やトムラウシ山の方はそれほどピンク色を感じなかったのかと思います。

 このように十勝岳連峰の裾野までピンク色に染まるのは余り見たことはありません。どちらかというと、夏の霧発生時の日の出前後は、大雪山連峰の左にある天塩岳の方に関心がうつりがちになります。こちらの方の朝焼け色が実に濃く幻想的になることが多いからです。

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 山紫に空は朝焼けというのが早く訪れるのです。これはまだ日の出前の撮影です。また、天塩岳が2つの連峰よりも小さいので、その手前のなだらかな山や丘の重なりがいい感じだと思っているからです。とは言え、霧発生の日の出前後の時間は、天塩岳から十勝岳連峰までの変化を見ながら撮影ということになります。