前回からの続きです。
「scene」ではすでにファインダーや液晶パネル越しの光景となります。一眼レフではまだ光学的な光景ですが、ミラーレスではセンサー越しのデジタルな光景となります。ここでも写真家は「見る」ことをやめません。フレーミングや構図、絞り・露出、ホワイトバランスなどを見ます。一眼レフでは試し撮りをして、絞りやホワイトバランスを確かめることもあります。
要は、トリミングもせずに最大限の画素を生かし、被写体のおさまり方を決めることがフレーミングや構図ということです。さらに、例えば、ハイキー、ローキーなどの表現に即した絞り・露出等を決めて保存すること。あるいは、白飛びや黒潰れと言ったことで、その部分のデータが復元できないまでに飛んでしまわないようにカメラ設定を行なって保存することを想定して、ファインダーや液晶パネルの光景と各表示による設定を確かめるのが「scene」です。
「viewの写真」「sceneの写真」「essenceの写真」と言うことで。
写真の撮り始めの頃は、後で見ると何を撮ったのか分からないものもありました。これを「viewの写真」と呼びます。被写体を絞りきれていない写真です。「シーンの写真」となると、写したい事物・事象がわかり、その時の撮影者の動機も想像できる写真です。また、構図もそれなりにおさえています。
写真は撮影以前からの「view」から、撮影者の被写体への価値や意味、解釈が始まると書きましたが、被写体へのそうしたものは実はそれ以前から決まっています。著明な作家であるマイケル・ケンナはモノクロ、長時間露光という方法で被写体と数時間も向き合って撮影するというスタイルがあります。さらにテーマがあって「view」を始めているらしいのです。この例は極端すぎますが、「view」の前にすでに撮影スタイルやテーマが決まっていて、独自の価値や意味、解釈をもって写真に臨んでいるということです。
私が「クリシェ」と呼ぶのは、「view」以前のものがあるのか、「scene」を抽出するだけのものをもっているのかという疑問から、すでに撮影スポットと呼ばれる場所にいって撮影をするのは、「view」という段階がないに等しいからです。同じ被写体で様々な場面=「scene」を撮ればいいのですから、「scene」の中に「view」を選択しているだけだからです。「scene」を抽出する力が不足しているからです。確かに写真を初級的に学んでいる時は、それも大事で、季節や時間、天候の差による変化を捉える練習になります。
わずかでも「scene」が撮れるかなァと自己評価はできても、それ以上の力をつけるには、撮影時には仕上がりを想定し、そのイメージをもって撮影するのも大切なようです。しかも、そのイメージも複数というのも大切なようです。そして、撮影することになるのです。それもわずかな間に判断しながらです。
こうして、「essence」の下準備しておくことが、現像で生きてくるのです。
クリシェから脱却するとすれば、見慣れたフィールドから未知のフィールドへ。新たな風景や写真について学んで、被写体の価値や意味、解釈をもったり、深めたりすることがと重要となるのです。
以前の図表も、変えなくてはならないようです。

要は、トリミングもせずに最大限の画素を生かし、被写体のおさまり方を決めることがフレーミングや構図ということです。さらに、例えば、ハイキー、ローキーなどの表現に即した絞り・露出等を決めて保存すること。あるいは、白飛びや黒潰れと言ったことで、その部分のデータが復元できないまでに飛んでしまわないようにカメラ設定を行なって保存することを想定して、ファインダーや液晶パネルの光景と各表示による設定を確かめるのが「scene」です。

写真の撮り始めの頃は、後で見ると何を撮ったのか分からないものもありました。これを「viewの写真」と呼びます。被写体を絞りきれていない写真です。「シーンの写真」となると、写したい事物・事象がわかり、その時の撮影者の動機も想像できる写真です。また、構図もそれなりにおさえています。

私が「クリシェ」と呼ぶのは、「view」以前のものがあるのか、「scene」を抽出するだけのものをもっているのかという疑問から、すでに撮影スポットと呼ばれる場所にいって撮影をするのは、「view」という段階がないに等しいからです。同じ被写体で様々な場面=「scene」を撮ればいいのですから、「scene」の中に「view」を選択しているだけだからです。「scene」を抽出する力が不足しているからです。確かに写真を初級的に学んでいる時は、それも大事で、季節や時間、天候の差による変化を捉える練習になります。

こうして、「essence」の下準備しておくことが、現像で生きてくるのです。
クリシェから脱却するとすれば、見慣れたフィールドから未知のフィールドへ。新たな風景や写真について学んで、被写体の価値や意味、解釈をもったり、深めたりすることがと重要となるのです。
以前の図表も、変えなくてはならないようです。
