
海面との反射でダブルの光景が楽しめるのが、海や湖の光景です。以前にあげた画像と同じような場所ですが、現像してみると波紋とカモメが写っていたので紹介します。
撮影した機種はα7rです。この機種は、下の元画像のような空部分の「露出オーバー」や海面の「露出アンダー」には強いようで、RAWで撮影・保存されたデータにはJpegには見えない情報が含まれ、RAW現像時にはかなりの修復が可能となります。
今回は、「現像の手順」には沿わない現像の方法で、このような写真を現像してみました。
<元画像>


RAW現像の一般的な流れについては以前書きましたが、こうした逆光による露出の違いのある画像では、手順通りにはしない方がいいでしょう。空部分では光芒や雲の様子をもっと出したいことや、海部分は暗すぎますので、明るくしてみたいからです。肉眼では、空の光芒や雲の様子が見られましたし、海も明るかったというのが実際です。これを全体的な露光補正やシャドウを調整すると、その時の空の印象からは遠ざかり、元画像より明るくなって元画像しまいます。

そこで考えるのは、水平線を境に上下に分けて「段階フィルター」を2つ使い、別個に補正していくという方法です。

空部分は、明瞭度をあげ、その他の露出調整で光芒や雲を浮かび上がらせます。海部分は、シャドウ、ハイライト、白レベルなどを調整して明るくしていきます。

そんなことで現像したのが下の画像です。少しHDR風にはなりましたが、その様子が見えてきましたし、暗さに隠れていた波紋とカモメが飛ぶ姿が出てきました。構図的には上下は対象的になるとよかったのですが、太陽左下の雲のために、撮影位置を変えてもこんな感じでした。