PB300081 smart copy copy

 雪の結晶(別名:六花)
 大雪に雨という不安定な天候ですが、冷えた日にコンデジで撮影。まだ、2mm以下の小さなものですが、立派な形をしています。冷えてサラサラの乾いた雪に見られる自然のミクロの造形美だと思います。
 
 また、テーマ関係です。
 前回はモチーフ(オブジェクト)からでもいいのではと書きましたが。再度、テーマなどの名称それぞれを定義したものをあげて、書き込もうとしてみましたが、やはり、「テーマ」というのは難しく、キーボード上の指も止まってしまいます。定義自体が、いろいろあるようで、再定義の必要もあるかと思うのですが。

❶ 「テーマ」 写真で伝えたいこと。自分における写真の意味。
❷「コンセプト」 一連の作品を貫く骨格となる発想や観点。
❸「モチーフ(オブジェクト)」 もともとは動機を指す。素材・被写体の要素の方向性。

 よく聞くのは、好きなものを見つけて、とことん撮りなさい。そして、なぜそれが好きなのかを自問自答しなさい。そうすれば、テーマなどは自ずと決まってくる。自問自答を超えたら、また、別の次元の写真へと近づける。‥というようなことです。好きなものを、撮りたいものを見つけるという意味では、先にモチーフ(オブジェクト)が決まるのでしょうか。カメラを持ち始めた当初は、いわゆる手当たり次第に撮っていましたが、やはり、自然に好きなものへと移行していきます。そして、好きなものだけに、上手く撮りたいと思うようになります。「何を撮るか」から「どう撮るか」へとシフトしていくような過程を辿ります。この辺りに、モチーフやコンセプトのヒントがあるように思うのです。

 そういう歳ではないのですが、もし恋人ができ写真を撮るとしたら、初めは思い出とばかりにパシャパシャと撮るでしょうか。そのうち、こんな表情や仕草がいいと感じ、もっと違う表情や仕草も撮ってみたいと思うかもしれません。撮った写真を見せることもあるでしょう。すると、恋人が喜んだり、もっと綺麗に撮ってよとか、こんな表情や姿は嫌だなどということもあるかもしれません。ただ機械任せに撮っていただけが、上達を目指すようになります。彼女が好きな表情や仕草と、撮影者が好きなものが違うこともあるでしょうね。花や小物の脇役も工夫したり、ポーズを勉強したりとしながら撮影していくことになるかと思います。横顔は横何度の時がいい。笑顔よりも真顔、ハイキーの方がいいなどと写真の方向性も決まってくるような感じがします。モチーフは「小悪魔な顔」でもいいでしょうし、そうなるとハイキーよりもローキーという方向性もあります。テーマは「恋人」ではなくて、自分の「かけがえのない愛・Love」かもしれません(これじゃ広すぎるかも)。いろいろなことが考えられます。ここで、恋人を例に出したのは、もし被写体が恋人のような存在だとしたら、好きでたまらないとしたら、いろいろなことが真剣みを帯びて、切実なものとして考えていくことになるかなぁと、想像してみたわけです。

 すると、まだ、そこまでには至らない自分がいるのかもしれません。なにせ美瑛の丘は様々です。小悪魔と呼ぶにはふさわしくない大悪魔でもありますし、天使でもあります。それに、光、雲、雪などの自然条件を加えると、思ったような、あるいは意外な表情を見るには、かなりの辛抱強さがいる恋人のようです。

 上記とは少し別な言葉を書き出しています。
「自然・田園風景」「美瑛とその周辺」 といえば、これは上記とは別なジャンルと呼ばれるものです。
求めていて納得するのは、心情的な「癒し」「感動」。端的なのは、朝夕の短い光と色彩のドラマ。この辺りを書いていくと、どうもどこかの写真集のような場面を思い起こします。まあ、それほどポピュラーな場所でもあるのですが、そこに何か私だけの恋人がいるんじゃないかと思うわけですし、それをどのように撮って現像するのかということでの 悩みもあるわけです。美瑛を撮りたいのではなく、美瑛にある丘や木々と光の戯れやドラマ。雪原の光、白の中の色彩、などなど。

 こうしていろいろな言葉、イメージを連ねているところです。テーマとなると、自分の過去を振り返り、なぜこうしたものに惹かれるのかの根源、原イメージをも遡る必要があるのでしょうか。なぜ、それが伝えたいものなのか、誰に伝えたいのか、残したいのか。私の人生と写真と重なり合った理由、これから進もうとする写真についてなど。これらはもう哲学?精神分析? 美瑛撮影は地理学、気象学? デジタルカメラは科学、光学? いっぱい考えることの多い、写真です。