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  「りょうせん」 十勝岳連峰の一部なのだが,何かを思わせる稜線

 わずか3,40kmの南への移動ですが,山々に昇る日の出の位置が異なり,面白い形を見せてくれます。投稿サイトでは同じ連峰のオプタテシケ山を3枚投稿しましたが,山頂の一部にピラミッドのような三角をのせている山です。妙に惹かれていたのですが,さすが自然と共に生きていたアイヌの人々の伝承にもこの山が登場していました。特徴的なその三角を,槍の先と見たようで,雌阿寒岳との壮大な離婚騒動を想像させたのです。離婚の恨みから両山が槍を投げ合ったというものです。雌阿寒だといえば噴煙を上げている火山ですが,この喧嘩で受けた 傷がこの火口だというのです。壮大ですし,生活が狩猟中心だったこともうかがわせるものです。また,この雌阿寒からオプタテシケ山まで,直線距離で110kmも離れていますので,この伝承は,アイヌの人々の移動の広さや広範な交流を物語ものでもあるようです。

オプタテシケ1

 オプタテシケ山 山頂のピラミッド
  こうした稜線や景色から,新しい物語を生み出せるような創造性を持ち合わせているのだろうかと,述懐するのです。