藤野の霧開け

 美瑛藤野の丘 朝霧明けの光景

 霧が消えていき山が見えたので撮影してみたのですが、何とも言えない光が「懐かしいような風景」を作っていました。丘と丘の間に当たる左林には光芒も作っていることから、薄くても霧が残っているのがわかります。朝陽で少しセピア調の色合いを含んでいるために、懐かしさを醸し出しているのでしょうか。

 これからは、朝の気温が10℃以下の一桁台ともなれば、霧のシーズンとなります。過日は12、3℃ということもあり、霞程度でした。また、東には雲もあり、日の出がかなり遅れました。
 その日は月曜日とはいえ、いつもの朝霧の丘(自称)には数台の車が止まっていて撮影を待つ人がいました。この日は、一応、朝霧の丘を確認してから、新栄の丘で日の出を待つことにしましたが、ここも数台の車が駐車していて、2名が撮影に出てきました。観光シーズンの混雑を避けるような時期の選択もいいかもしれません。

 これからは朝霧のシーズンです。朝霧の魅力というのは、まずは霧の量と流れによって、地形が様々な変化を見せるということでしょうか。丘の間にある人家も見えなくなり、丘上の木々、林のみの光景というのもあります。霧の濃さや流れは予測不可能で、丘の表情が様々に変わるのがまず第1です。その次は、やはり日の出前後の色彩の変化です。青い霧、紫の霧、朱の霧、そして、白へと移り変わっていきます。どの色も魅力的ですし、それらの色が近景、中景、遠景と違って見えることもありますので、微妙なグラデーションも魅力的です。さらに、日の出の方角の雲の様子によっては、光芒が出ることもあります。雲があっても、全天鉛色でなく、濃淡や雲間があれば、何が起きるかは予測できませんので、出かけ価値はありそうです。また、晴れていれば、日の出後は、霧の周辺での白虹という自然現象までも撮影することができます。
 朝霧が濃すぎる場合は、美瑛パノラマ・ロード方面へと霧を突き抜けるがいいかと思っています。そこも濃ければ、霧の青い池というのも期待できます。そこまでの途中の白樺ロードでの光芒というのも、いいかもしれません。