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 <手順11 「レンズ補正」で収差や周辺光量落ちを整える>

「レンズ補正」に入ります。

 レンズ補正とは、収差などにより写真の歪みや、周辺の露光落ちを修正する機能です。カメラメーカーやレンズメーカーのデータを読み取って簡単に補正をかけることができます。

<収差について>

 光はレンズを通過する時に屈折して最終的にはセンサーに届いて像になります。理想的には、屈折する時に一定の角度で曲がって1点に集まれば、完全な像になりますが、実際ににはその点がずれてしまって、像が滲んだり歪んだりします。これを「レンズ収差」と言います。

 レンズの収差には、色収差(カラーフリンジ)やザイデルの5収差(球面収差・コマ収差・非点収差・像面湾曲・歪曲収差)などがありますが、このLightroomで行うのはそれらと共通するものもありますし、違うものもあるようです。
実際に使用するのは、周辺光量補正と色収差程度ですので、その範囲だけ説明します。

  実際の手順は簡単です。
 「プロファイル」「色収差」にチェックを入れると、自動的に補正してくれます。それでも・・という場合が、「手動」ということになります。

 色収差は、上掲の画像の例では分かりにくいかもしれませんが、枝上の白い雪の上下に出ている紫や緑の縁取りのようなものです。これがあることによって紫っぽい林になってしまいますので、色収差の補正は必須となります。これがチェックを入れることでほとんど皆無になります。それでもという場合が手動ということになります。

 周辺光量の補正は、プロファイルにチェックを入れてもあまり効かないこともあり、その下にあるスライドをプラス側に動かして、周辺の暗い部分を取り除くようにしています。