PHOTO MEMO by FES

写真についての個人的メモ

構図

釧路湿原 何もないが

 釧路湿原 秋

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 何もないが、この画一性のない不規則で多様なグラデーションの生物の生き方こそが大自然であると感じる。そして、フォログラファーはそこに微かな規則性を見つけて、光景を切り取るように思います。

 この場合、湿原に立つ1本の木が目につきました。この木だけの撮影には、バズーカ砲のようなレンズがいるでしょうが、あいにく200-480mmしか望遠の範囲でも届かないので、周囲を写し込む必要があります。どこまで入れるのかというのが問題となります。そこで下にある木々で三角形の構図を見つけました。上の写真では一本の木の上に微かな林が見られるので、これを入れると遠近感が出るのではないかと考えました(ただ、左上に薄暗い林の線がどうしても入ってしまいました。)手前の林はカットとしました。この場合の規則性、構図の着目は三角形ということになります。


 下写真が元画像です。林が続くところは、おそらく釧路川や支流が流れています。奥には白い水面も見えます。この写真には写ってはいませんが、手前には山の木々と山近くは林が帯のように湿原を囲んでいるようです。その林の一部が左下に入っています。また、遥かには雌阿寒岳などの山も見える壮大な景色です。どこをどう切り取るかを、常に考えながら


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 上の写真の元画像

脳での視覚情報の処理

 以前に「肉眼」での物の見え方について書きましたが,ついでに,間違いもあるかもしれませんが、にわか勉強での脳の話を。

 網膜での視覚情報の多くは明暗(モノクロ)で,網膜の一部である中心窩での情報が色彩もあるということですが,実際に見えているのはオールカラーで,周辺がボケている光景が見えています。この差が,脳による情報処理の素晴らしさであるかもしれません。

 さらに,「あそこに椅子がある」「その奥には,旅行に行った時の写真がある」という認識も与えてくれます。写真に凝視すれば,その時の記憶や感情が蘇ってきます。近くのテーブルにはコーヒーカップがあって,飲もうとすれば,間違いなくカップをとることもできます。視覚から認識へ,認識は過去の記憶も呼び覚ましますし,認識から行動へとスムーズにつながります。さらに,視覚情報が単なる画像・映像というよりも,物の認識(そのものがなんという名称か,何の目的に活用されるかなど)の完成したジグソーパズルなのかもしれません。

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 図を見ると、視覚とはいっても,脳では多くの情報とむすびついているわけです。さらに,意思や興味によって,単なる光景から必要な物を見分けたり,見出したりすこともできというフィルターのようなものもあります(有意注意とかいうのでしょうかい)ので,アクティブなものです。肉眼からの情報を即座に処理しながら、処理された光景を見させているのが肉眼ということになります。

 これを写真に結びつけると。

 ・まずは、視神経からのRAWデータを、視覚野で画像処理したものが、あたかも肉眼で見ているかのような錯覚を起こさせているというのが本質でしょうか。
 ・ 構図やフレーミングという点では,側頭葉の言語理解に近接する「線,図形,文字」の領域で処理されて、撮影していることになるでしょうか。風景の中に,構図の基本となる,線や図形を見出せるかどうかは、この神経系や脳の領域になるでしょうか。さらに知識・記憶領域にも近接しているので,「学習」というのが、構図やフレーミングの上達には効果がありそうです。文字というのは,おそらく文字のような複雑な形ということですので,複雑な線や図形の組み合わせも識別できるということでしょう。

 ・ピント合わせ,絞り(被写界深度)設定といえば,頭頂葉の領域になろうかと思います。これも知識・記憶領域を呼び覚ましながら,どこにピントをおいて,被写界深度をどうするか,絞りの値を決めるということになろうかと思います。フレーミングもこのカメラ設定も操作・動作に直結するので、随意運動・運動の統合という領域から、身体の動きへとつながるということでしょうか。
 
 脳についてはあま分かりませんが,うまくできているものだと思います。さて,もう一つ,こじつけかもしれませんが,RAW現像についてです。

 RAWデータは視神経からの情報で,脳の視覚野でRAW現像して初めて画像になると考えたらどうでしょうか、現像・補正によって、遠近感を補正したり、撮影現場での記憶や過去の記憶、あるいは、前頭野での作風、処理の仕方のセオリーなどで補正していくのだと思います。カメラという機械・電子機器の画像データを、自己の脳で映像化するように、パソコンを操作しRAW現像すること、あるいは補正することは、ある意味で自然の流れかもしれません。 〜 という「こじつけ」となります。

<補正の2つの方向 以前にも触れましたが>
 ・カメラが,肉眼で見,脳で処理された光景のように忠実には写せないという特性があるならば,それを回復処理するのがRAW現像となります。これは,視覚的に同様のものを忠実処理することになります。 
  ・もう一つは,その忠実処理を超えたところで,意味合いを込めたり、創造的に処理するものです。明るさでいえば,ハイキー調やローキー調です。色でいえば,モノクロ,セピアなどなどでしょうか。質感も色調,色相,粒子感などでかえることができますし,テーマ・主題に沿った補正となると,様々な手法がでてくるのかと思いますので,より被写体らしく,その本質を描き出すことや、個性的な画像、作品へと繋がってくるかもしれません。
   

岩の秋 切り取り

柱状節理5

 岩場の秋 北海道天人峡の柱状節理

 降雪を期待して再度訪問した天人峡。行ってみても雪はなく,そそり立って,気になっていた柱状節理を撮ってみました。どこをどう切り取るのかでは迷うところですが,周囲にある紅葉の色に惑わされずに岩と小さな紅葉を撮ってみたというところです。焦点距離200mmではこれが限界でもありますが,画像中央の片目・鼻・口らしきものも見えて撮りました。こう言うと,それらしく見えるかもしれません。そうなると,画面左が余計なものとなるでしょうか。切り取りとは難しいです。たまたま撮った「状況写真」ではないものを撮る訓練です。

 スマホについていたアプリの天気予報では,明日も東川,美瑛の朝は降雪のマークですが,空振りもあって寝不足気味です。スマホの天気予報はどこでだしているのでしょうか。なかなか当たりませんね。週末,来週と暖かくなってくるようなTVでの天気予報です。

 

朝焼けの霧景 画面構成

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 朝焼けの霧景 美馬牛小の三角の塔と大雪山系旭岳

 昨日の写真の続きとなります。曇り空からの朝焼けで景色全体が紅色に染まりました。焦点距離300mm(フルサイズ換算では480mm)だと,美馬牛小中心の切り取りとなりますが,200mmだと少々きついところです。そうなると,やはり前景から遠景までのグラデーションをねらうことになるかと思いますので,前景の濃い色の林から,旭岳までという画面構成となりました。

 あと考えられるのは,この前景から上を撮影することも考えられます。中央民家の林の上から,美馬牛小の塔を前景にもっていき,空を多く入れて,現像の際にアスペクト比16:9でトリミングすることです。これだとかなり整理できるのではと思いますが,問題は,塔の鮮明度やすぐ手前の林の濃さ,グラデーションがどうなるかでしょうか。

 こうしてみると,手前の民家,電柱もあって整理しきれていない光景です。前景あたりにもう少し霧が濃ければいい感じになるのではと思っています。今思うのは,この撮影位置を変えて,中央の民家を前景の林で隠れる位置まで移動して撮影することがよかったかもしれません。

 レンズの焦点距離の選択,そして,撮影位置の選択も難しいものです。折角の自然の妙に会えたのに,それをものにする思慮が足りないですね。こうなると,ベストまでは言わなくても,ベターな写真は次回に撮るものとなります。だから,通うことになるのです。
 
 明日は,いよいよ高橋真澄氏講師による東川写真塾です。天気の方は台風の影響でよくないようですが,ひょっとして紅葉に初冠雪というのも撮影できるかもしれません。宿泊は天人峡でWiFiもあるようですが,夜の講座もあって写真アップの時間がないかもしれません。2日目の夜は,参加者の写真講評で一人3点の提出。こちらの話も興味深々です。 

写真技術 『風景写真』 構図他(1)

美瑛のフレーミング考

 フレーミングや構図を考える場合、被写体によって,考え方が異なるように思います。
 特に、風景写真、私のような美瑛の田園や自然風景の場合は、「主役、脇役、背景」という考え方では収まらない感じがします。
 その1つに、一般的な写真構図での「背景そのものが主役」になることもあるからです。撮影の中では、珍しい自然現象(虹、白虹、日輪、印象的な朝焼けや夕焼け…など)がそれにあたります。しかし、これも被写体としてはありきたりになることもあって、それがどんな場所で起きたのか、つまり、脇役としての地形、森や木などが重要になります。しかし、これも、虹などを大幅にカットして特徴的な地形をクローズアップすれば、虹が脇役となります。要は、主役を何にするか?でしょうか。 
 2つ目は、「前にある背景」という考えです。私の好きな光景に朝霧と朝陽の光景があります。これは色づいた霧が覆いかぶさったり、全面を覆うこともありますので、画像全体の基調となり、景色の前にある背景となる考えています。冬の雪の景色もそうでしょうか。そうなると、丘の曲線の重なりや森などの配置を考えてフレーミングしていきます。ときには大雪山連峰と朝陽もいれますので、手前の丘や朝陽が脇役、空が背景となるようなこともあるのでしょうか。
 この点はすこし欲張りで、「写真はマイナス(減点:余分なものをそぎ落とす)」というセオリーからははずれるのでしょうね。美瑛の美馬牛小学校の三角屋根を入れる場合は、明らかに脇役的な位置づけになりますが、主役は丘や森、林の重なりでしょうか。
 さて、上記のような風景写真ですが、「主役、脇役、背景」という構図の考え方以外に、「前景、中景、遠景」という観点もあるかと思います。また、前田真三氏の写真を分析された某氏は、「近景、中・遠景、背景」というのを提示しています。いずれにしても、遠近感、スケール感を感じてもらうには不可欠です。花撮影主体から風景に写ったのも、この感じが何とも言えないということもあります。最近では、横構図の切り取りも、現像時に16:9のアスペクト比にすることも多くなりました。これも、スケール感ですね。
 美瑛の丘を撮影する際は、丘の横のライン、そのラインの重なり、そして、点在する樹木などが多く見かけられるので、縦の三分割(四分割)が基本的なものでしょうか。
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