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 モニター・キャリブレーション 2つの方式と ソフト・センサー例

 製品ごとに色のバラつきのあるモニターを正しい色がでるようにカラーマネジメントするのが,「モニターのキャリブレーション」です。


 まず,モニターということでは,ノートPCやモニター付きのディスクトップPCと一般的なモニターがあります。また,写真やグフィック,映像などを専用に扱うようなモニターがあります。

 一般向けと専用モニターでは何が違うかといえば,まずは,画面の場所によっての色のムラ・誤差が少ないことや,耐用年数でしょうか。また,専用というのは,そもそもキャリブレーションの方式が違っています。そこで,キャリブレーションの方式の違いから説明します。


 まず,キャリブレーションの1つの方式である「ソフトウェア・キャリブレーション」です。一般的なモニターは,カラーマネジメントのシステムをもっていないので,別売として,キャリブレーション用のソフトが必要ですし,モニターからの色などを測定するセンサー(外部機器)が必要となります。普通は一緒に販売されています。
 

 この特徴としては,どんなモニターでもカラーマネジメントができます。しかし,大きな弱点があります。それは,この方式は,PC内にあるカラーを出力するところ(ビデオカード)を変化させてモニターに信号を送りますので,例えば青みの強いモニターの場合でキャリブレーションした場合は,PC側で青みを抑えて出力します。これは何かと言うと,色の階調は255ですが,青みを抑えるということでは,例えば200に階調を落として出力するということになります。キャリブレーションでは,色と輝度,ガンマ値も変えるので,色や輝度等の階調が減るということにもなり,正しい色が表示されない可能性があります。


 前にも書きましたが,テレビはほぼ青みがかっていますし,新品のPCも同じでしょうか。PCも古くなると赤み・黄色味を帯びてきますので,そのようなPCで写真を補正しても微妙な色はだせません。そこまでこだわらないとしても,雪や服等の白さに近づけたり,室内での蛍光灯,白熱灯下の青味,黄色味を綺麗に補正できると思います。